内容説明
定年という人生の大きな節目を迎える男性には、さまざま悩みや不安が押し寄せる。そんな彼らが訪れるのが本書の舞台、アドラーズ・バー。マスターは、「やることがない」「老親の介護」「冷めた夫婦関係」など、誰にも言えない悩みや不安に耳を傾け、アドラー心理学を使ってアドバイスをおくる。マスターの言葉に「気づき」と「勇気」をもらう男性たちの全20話。1話ごとに、『アドラー心理学講座』のわかりやすいイラスト解説付
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
36
「他者と争うことをしないで、助け合って暮らしていくこと。そのために、自分にできることをいていくこと。そうしていくことが、人として幸せに生きていくということである」「ありがとう、うれしい、助かる」の3つが他人を勇気づけられる基本のワード。たとえ余命宣告を受けても、楽観主義で今できることを考える」楽観主義を実践すれば、何があっても笑って過ごせる余裕が生まれてくるはず。2021/02/15
Kaz
17
定年前後の悩める男性客が訪れるバーのマスターがアドラー哲学をマスターしており、それぞの悩みにこたえるというスタイルが面白い。そのアドバイスの根底にあるのは「何でこうなったと悩むのではなく、次はどうするを考えること」という未来志向。人生は選択の連続、振り返りえって反省することは大事だが、そこに留まっている暇はない。2023/10/14
さくらっこ
17
アドラー心理学の本はこれで2冊目。ベストセラーとなった「嫌われる勇気」は基礎編であり、この「定年後~」は個別に対応した応用編と言える内容と感じた。アドラー心理学に詳しいバーのマスターとそれぞれ悩みを持つ客との会話で話が進んでいく。マスターの厳しくも深入りしない距離感が心地いい。一番印象に残ったのは、どんな人の心にもP(ポジティブ)とN(ネガティブ)がある。とかくNに支配されがちで、Pは活力を与えなけれなどんどん減っていくとのこと。Nをスルーして、Pをたくさん取り入れる毎日をおくりたいものだ。2021/11/27
ほじゅどー
15
★★定年前後は、老い、病、介護、夫婦などの様々な悩みが浮き彫りになる時期。現役時代は量的な成功(売り上げ目標など数字で表されるもの)を求めたが、定年後は質的な幸福(人に真似できない個人の感覚、日々の充実感)を大切にする。現役時代は対他競争(他人と比べた勝ち負けを重視)を求めていたが、定年後は対自競争(人と比べず、自分自身の成長を求める)を求める。つまり、成功よりも幸福を求めよということか。2019/02/09
hiyu
7
やはりアドラーは興味深い。定年というか、少しずつ仕事を整理を、その後の生活を意識せざるを得ない状況にとっては、本書で示されたいくつかの場面に無関心でいられなかった。もちろん暗澹たる気持ちばかりではなく、こうしてみようか、ああしてみようかという気にもなれた。2019/06/01
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