丹羽宇一郎 習近平の大問題―不毛な議論は終わった。

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丹羽宇一郎 習近平の大問題―不毛な議論は終わった。

  • 著者名:丹羽宇一郎【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 東洋経済新報社(2018/12発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784492444498

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内容説明

本書は、中国をよく知る、元中国大使、国際ビジネスマンが
日本の未来のために書いた中国論です。

■習近平は権力欲の暴徒なのか?
■習近平は本気で覇権を求めているのか?
■中国共産党の一党独裁は続くのか?
■日中貿易は10年前と何が変わっているのか?
■米中貿易摩擦は今後どうなるのか?

2018年3月行われた中国の全国人民代表大会で、
2期10年までとしてきた国家主席の任期規定を撤廃する
憲法改正が可決されました。

日本の多くのメディアが報じるように、
習近平は終身主席として権力の暴徒となるのでしょうか?

反腐敗、経済格差など国内問題を抱える習近平政権は、
今後どのような道を進むのでしょうか?

また、一帯一路、米中貿易戦争の懸念、北朝鮮問題など、
対外的な中国の大問題の動向も注目されます。

これまで日本では、反中・嫌中の声が大きく、
いま中国で何が起こっているのか、
これから中国で何が起こるのか、
日本はどうすべきなのかについて、
まっとうな議論をしてこなかった感が強いです。

好き嫌いではすまされないほど、
世界経済の2軸になりつつある中国の存在は大きくなっています。

日本の未来を考えれば、
好き嫌いを言っていられる時は過ぎました。

不毛な対立を避け、新たな協調関係を築くために、
感情論抜きに中国の真実を知ることが大切です。

本書では、著者自身の考えだけでなく、
政治家、学者、ビジネスマンなど、
いまの中国を知る人たちにも話を聞いてまわり、
良い面も悪い面も含め、感情論抜きに中国の真実を追います。

目次

はじめに

第1章 習近平政権は任期途中で退陣するか
 1 実物の習近平の印象
 2 中国国民に根強い人気の習近平
 3 終身主席を権力欲の暴走と見るのは誤り
 4 習近平の遠慮なき長演説は長老政治への決別
 5 習八項から垣間見える習近平の危惧
 6 なぜ強硬な対外政策をやめたのか

第2章 中国はやがて民主主義連邦国家に変わる
 1 もはや避けられない「民主化」への一本道
 2 ベストではないがベターである民主主義
 3 中国共産党はホールディング・カンパニー
 4 中華人民合衆国が誕生する日
 5 パンは剣よりもペンよりも強い
 6 それでも中国は「民主化」に向かう
 7 中国は「民主化」しても分裂しない

第3章 脅威論にとらわれては中国の真意を見誤る
 1 習近平は本気で覇権を求めているのか
 2 米中戦争は本当に起きるのか
 3 アメリカと中国の新型大国関係
 4 中国陸海空軍とロケット軍の実力
 5 習近平が考える一帯一路構想とAIIB
 6 中国の海洋進出は一帯一路の牙なのか
 7 アメリカ人に習近平はわからない
 8 アジアにおける日中の果たすべき役割

第4章 中国の変化を知らない反中・嫌中論は不毛
 1 中国国内で飽きられつつある反日ドラマ
 2 世界的にも珍しい中国が嫌いな日本人
 3 反中・嫌中意識を誰が広めているのか
 4 中国リスクを訴える日本のメディア
 5 日本の輸出も輸入も中国がトップ
 6 中国が求める投資、求めない投資
 7 スマホがなければ生活できない街
 8 中国はノーベル賞の不毛地帯か

第5章 理想論を失うことなく中国の大問題を考える
 1 普通の国に向かうための生みの苦しみ
 2 国際社会の中で果たすべき責任・役割
 3 中国は世界不況の震源地となるか
 4 中国政府の幹部は歴史を深く勉強している
 5 中国は東アジアの平和構築を担えるか
 6 中国の行く先は普通の大国
 7 共産党の未来は「君臨すれども統治せず」

おわりに

本書でお話をうかがった方々
参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あすなろ

58
人類初の14億人の資本主義・民主主義。それは壮大な社会実験なのだと元伊藤忠社長で民間で初の中国大使に就任し、読書家でもある丹羽氏は言う。米だって3億人、EUだって5億人。そう言われ、この方の論で言われると納得する部分多々。総合商社の観点と大使の観点からなのだから。また、我が国の中国に対するメディアの取り上げ方も西洋的に過ぎ、更にその結果、日本人は日本の視点から中国を見ることを忘れており、その結果、嫌中となっているとする。いろいろ思うことはあるが、上記の壮大な社会実験という点への論は思考整理になった。2019/02/24

はとむぎ

13
何となく好きになれない隣人。著者は、そのお隣と深く付き合ってきた人。そんなに悪い人じゃないし、良く考えてるよって。偏見を捨てて、ポジティブに付き合いましょうと。一般の空気とは大きく異なる見方でした。経験が異なると、意見が異なる。でも、台湾に対する価値観で最後折り合いがつくのかなぁ。ガザやウクライナ見てると、難しそうだけど、うまく折り合いをつけてほしい。2023/11/21

Melody_Nelson

3
商社の経営者を経て、大使として赴任した丹羽氏だが、中国に対し特別な思い入れがあるのか、やや楽観的なきらいがある。おそらく、丹羽氏の願望なのでは。日本の「ご近所さん」として友好関係になってほしいと私も思うし、メディアなどで煽られる「嫌中」とは異なる、こうした見方も重要だとは思うけれど、ちょっと説得力に欠ける箇所もあり。ただ、習近平は相当したたかなんだろうなーとは思わされた。2019/03/03

Kazuo Ebihara

2
元伊藤忠商事会長にして元中国大使の 丹羽さんが書いた最新の中国論。 「日本は中国に、中国は日本に対して、 まだまだやれることがたくさんある」 「日本は、もう反中だの嫌中だの、 不毛なことを言っている場合ではない」 「日中の友好は、単に二国の繁栄のためではなく、 世界の平和と発展を築くために必要なことなのだ」 丹羽さん、年を追うごとに、 新しいネタが乏しくなり、親中国が強くなっています。 2019/02/25

モビエイト

2
伊藤忠元会長、民間初の中国大使を歴任された丹羽さん。 習近平に会った事、そして大使をされたからこその話でありました。尖閣問題以降、中国脅威論、習近平皇帝論と危機感を煽る報道が多いのでどうしてもミスリードされがちになってしまいます。隣人として世界の平和、発展の為に上手くやっていければ良いと思いました。2019/01/11

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