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内容説明
明白な史実であるにもかかわらず、否定派の存在によっていまだ論争が続く南京事件。否定派の論拠のトリックとは? 親本(平凡社新書)刊行後の10年分を増補した全史。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロビン
28
読友さんに触発され一読。日中戦争の初期に南京で日本軍が起こした戦時国際法や国際人道法に反した略奪、殺人、強姦などの不法、残虐行為の総称である「南京大虐殺事件」。この事件が厳然たる史実であることは、裁判や日記資料、目撃証言などから確定しているにも拘らず、政治的な理由から否定論を繰り返し主張しつづける勢力-戦犯の親族や極右などーとの長年にわたる論争をまとめた本。否定論派が一次資料の無視や歪曲などのトリックを使い印象操作を行ったことが丁寧に論破されている。日本の戦争犯罪・戦争責任に真摯に向き合わねばならない。2021/08/30
garth
16
否定派の本が出ては、そのたびに新資料が発掘されてますます虐殺の事実が揺るぎないものになっていく繰り返し。「歴史事実をめぐる南京事件論争はすでに「決着」がついている」のであり、あとは政治の問題2020/04/23
さとうしん
16
日本人は南京事件をどう見たか/どう見てこなかったかを総ざらいした本であり、かつ関連書籍の解題集ともなっている。南京事件に関する病巣は「南京事件は中国が日本を国際社会から放逐するために仕掛けてきた情報戦・思想戦の一手段であり、謀略である」という否定派の被害者認識、あるい強迫観念意識にあるということになるのだろうが、この強い「信仰」はどうすれば解消されるのだろうか。2018/12/20
Michael S.
13
南京事件(南京大虐殺)が歴史的事実であることは学問的にはすでに決着がついている.外務省の公式見解も認めている.南京事件を初めて知る者は,この論争が「学問(科学)」と反動的「政治運動」との間で起こっているという認識が必要だと思う. 否定派はメディアや国会質問・教科書検定を使った圧力を通して歴史修正主義的言説を執拗に広げ,現実に「政治運動」としては成功しつつある. 学問的敗退を繰り返しても新手の反論を出し続けることであたかも論争があるかのような錯覚を大衆に与え,目的を達することができる.(続く) 2021/08/10
駒場
10
南京事件そのものではなく、日本社会で事件がどう扱われてきたか?を書いた異色?本。言論統制のせいで自国の加害を意識せずに敗戦を迎えてしまった日本社会だが、歴史学的な論争は結構早い段階で決着している(虐殺された人数認定のブレは「いつからいつまでを一つの事件と見做すか」「どこまでを南京と見做すか」で起こるのが大半らしい)。が、南京を否定した政治家が更迭されていた社会から、教科書検定問題を経て何故かまた「事件があったかなかったか」がさまざまなトリックを用いて無理矢理争点化されようとしているという話で、後退著しい2021/08/02
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