内容説明
せめて、あいつと触れ合うことができたなら……
放課後の教室、見慣れた自分の部屋、友だち、恋人――すべてが恐怖に変わるとき
母親同士が知り合いの縁で、病弱な崇宏の見舞いを続けていた高校生の香織。人生の大半をベッドで過ごす幼馴染に同情しながらも、年を経て向けられ始めた強い情念と傲慢な要求に香織は嫌悪を覚えていて――その崇宏が亡くなった。明日は四十九日。気乗りがしないまま、香織は崇宏の家に向かうのだが……。交わらなかった哀しき想いを描く表題作ほか、何気ない日常で起こる、切なくも恐ろしい青春ホラー短編集。
光野ひかる・装画
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まさみ
17
率直に読みやすくておもしろい。ところで、こちらの吉田珠姫さんを検索したら、BLいっぱい…何故⁉️と思ったら、随分前に書かれた作品と書き下ろしの短編集でした。2019/01/16
ザ ネ
10
ライト文芸。どれも救いがない。表題作は崇宏が普通に香織に想いを伝えてれば、こんな事にはならなかったのでは…と思ったり。「暗い森」は切ない。ちょっとうるっと来ました。よく熊から逃げ切ったな。1番のオススメは「犬笛」。虫嫌いな人は卒倒のおそれあり(笑)自分も読んでて腹の辺りがムズムズしましたわ。2019/02/08
yamakujira
7
「むかさり」「有言実行」「犬笛」「ありふれた出来事」「暗い森」の5編を収めたホラー短編集。半分以上を占める表題作は、いわゆる冥婚モノで、気の毒な親子がなんとも忌まわしい。ラストで、恐怖から怒りへ、そして悲しみから諦めへと流される香織に妙にリアリティーを感じる。「有言実行」は憑依の恐怖なのに、ラストがオチみたいで笑ってしまう。未知の虫に寄生される「犬笛」、霊に乗っ取られる「ありふれた~」、幽冥境がつながる一日の「暗い森」、身の毛がよだつ恐怖を感じることはなくても、バリエーションを楽しめた。 (★★★☆☆)2020/01/28
華緯
6
電子。お気に入りさんの感想に惹かれて。…ホラーは好きです。映画も見るしDVDも好んで借りる。…でも、私が好きなのは、やっぱり温いホラーなんだなと実感;;表題作を読んで、あ、これは一気に読んじゃダメなやつだ…と本能が訴えるので、一日一遍、4日かけて読了。全編救いがなくて後味が悪くて、それでも読んでしまう;;…どれも、ばっさりと切り落とされてて余韻すらないところが逆に怖さを強調している。…とても読みかえす気にはなれないけど;;…でも面白…怖かったです。2019/06/04
へへろ~本舗
5
どれもこれも怖いというより救いがない。犬笛が気色悪い2018/11/14
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