岩波文庫<br> 旧約聖書創世記

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岩波文庫
旧約聖書創世記

  • 著者名:関根正雄
  • 価格 ¥1,001(本体¥910)
  • 岩波書店(2018/12発売)
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  • ISBN:9784003380116

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内容説明

罪を犯して神から追放を受けた人類とその人類に対する神の救いが聖書全体をつらぬく問題であるとすれば,旧約巻頭のこの書こそ,その問題への出発点である.天地の創造,人類のはじまり,楽園追放,ノアの洪水,その子孫の増加,そしてイスラエル民族の祖先たちの罪と罰の記録.次々に壮大な神と人類の物語が展開されてゆく.

目次

目  次

 創造

 堕罪

 カインとアベル

 カインとセツの系図

 アダムの系図

 天使の結婚

 ノアの洪水

 葡萄つくりのノア

 民族の分布

 バベルの塔

 セムおよびテラの系図

 アブラムの放浪

 サライの冒険

 ロトとの分離

 アブラムとメルキ・ツェデク

 契約の締結と約束

 ハガル

 アブラハムとの契約

 ヘブロンにおけるアブラハム

 ソドムの滅亡

 ロトの娘たち

 サラの冒険

 イサクの誕生とイシマエル

 ベエルシェバ

 イサクの献供

 ミルカの子ら

 サラの埋葬

 イサクの嫁選び

 ケトラの子ら

 アブラハムの死と埋葬

 イシマエルの系図

 イサクの子ら

 イサクの話

 イサクその子を祝す

 ヤコブとエサウ

 ベテルの啓示

 ヤコブの妻

 ヤコブの子ら

 ヤコブの富

 ヤコブとラバンの別れ

 マハナイム

 ペヌエル

 エサウとの会見

 ディナの物語

 ベテル

 ベニヤミンの誕生、ラケルの死

 ルベンの醜行

 ヤコブの子らとイサクの死

 エサウの系図

 ヨセフ、エジプトへ来る

 ユダとタマル

 ヨセフとその主人の妻

 ヨセフ夢を解く

 パロの夢とその実現

 兄弟らエジプトへ

 第二回旅行

 銀のコップ

 ヨセフと兄弟たち

 ヨセフと父

 閲見、飢饉

 ヤコブの終わり(一)

 ヤコブの祝福

 ヤコブの終わり(二)

 註  釈

 解  説

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

takaichiro

102
海外古典を読み進めるためにはどうしてもキリスト教への理解が必要。小学校の時、友達に誘われて通った日曜学校。神父さんの講和に耳を傾け、聖書の一編を読む経験をしましたが、お経と同様読めても意味がわからず、信者にならない限り再び聖書を開くことはないだろうと考えていました。今回作品として創世記を読了。半分以上は民族系譜などの資料集。残りが「罪と罰」「神の救済」など教義に繋がる様々なエピソードであることを理解。岩波文庫版は巻末に各センテンス別に解説が載っており、作品としての創世記を理解するにはとても参考になります。2019/12/29

藤月はな(灯れ松明の火)

98
様々な小説やアニメのネタ元となっている創世記。初めて、読んだのですが、今まで読んだものの中で一番、不条理なのかもしれません。奴隷が主人に従うこと、親を尊敬することが神によって後に刷り込まれていく様には、人間は神が多重にプログラミングし過ぎたためにバグが発生した人形のようだという印象を受けました。「人を殺してはいけないことがカインの呪いを引き継ぐから」という条件づけは効果的だけど、凄い理論だな…個人的には、イサクの息子で兄の祝福を盗んだヤコブとその息子の行動に愕然とします。2015/01/03

zero1

77
聖書は歴史か?それとも神話か?もちろん神話だ。歴史と神話を混同させてはいけない。だが神話に意味がないかと言えば、それは違う。エデンの園にカインとアベル、バベルの塔にノアの箱舟。そしてイスラエル苦難の歴史まで。ギリシャ神話と聖書の知識がないと西洋文化は理解できない。今からでも遅くない。未読の方は読んでみることを強く勧める。2020/07/24

syaori

53
天地創造から始まる創世記の主題は「創造と堕罪、人の罪と神の恵み」ということですが、確かにアベルを殺したカイン、人の堕落によって起きたノアの洪水と、人の罪と神の許しの物語が続きます。またエサウとヤコブの対立と和解、父の愛を一身に受けるヨセフと兄弟の対立と和解と、神の恵みの物語であると同時に人の恵みの物語であるようにも感じます。本書は、ヨセフによりヤコブと子孫たちがエジプトに移住して幕を閉じるのですが、それから400年後、彼らはモーゼとともにエジプトを脱出するのだと思うと、一大叙事詩幕開けの感もありました。2018/06/04

Gotoran

38
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の共通の経典、旧約聖書。その第1の書が本書、創世記。今まで読んだ欧米図書の中で、幾度となく引かれている本書を機会をつくり読んだ。漠然と知っていた天地創造、アダムとイブ、失楽園、カインとアベル、ノアの方舟、バベルの塔の挿話が興味を惹いた。ただ、それぞれの記述が意外なほど短く、簡単なことに驚いた。また、部族の繁栄の記述(人名の羅列)には冗長感も否めなかった。 冒頭の『カナンの周辺の地図』、巻末の注釈、訳者解説が内容理解の手助けをしてくれた。2012/10/28

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