内容説明
落合陽一氏推薦! 博多駅前陥没事故や熊本地震への対応でも注目された現職市長による、地方再生を舞台にした経営論・仕事論・人生論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
95
福岡市と大阪府・大阪市では、自治体として事情も課題も違う。ただ公選の行政職に就くことについては、高島さんも橋下徹さんも同じことを言っているような気がする。両者の主張で共通すると思ったことは次の4点。1. 選挙はダメな人の「首」をはねるために存在する。昔だったら戦で本当の「首」を討ち取られる。2. どんなに議論しても合理的な政策は出ない。最後は首長が「エイヤ!」で決める 3. 首長は決めたことに必ず責任をもつ。非公選の行政職員が政策について責任を取ることはできない。4. 口だけのインテリはいらない。2019/03/21
Willie the Wildcat
74
年齢や性別などを超えて、福岡市民の方々が何を求めたモノは「変化」。現状打破。移り気なヒトの心に応える決断力による客観的な結果。滲ませる期待を日々形とすること、かな。屋台問題と博多駅前の陥没事故が、如実に表す著者の哲学。後者の”負けない”戦いは、印象的。産学官民、オール福岡。言うは易く行うは難し、加えた持続性。「ベクトル」思考は、組織・プロジェクト運営にも繋がる。政官界のお決まりのフレーズの”市民参加”が、如何に根付くか?若い力の台頭を、温かい目で見守っていきたいですね。2019/01/14
hatayan
40
現職の福岡市長の著書。 政治家になる目標から逆算してアナウンサーを選び、その日に備えて準備を怠らず36歳で福岡市長に当選。嫉妬と陰口に耐えつつ数字を残すことで周りの信頼を勝ち取り、2期8年で福岡市の価値を高めることに成功します。 一見派手な業績は、周到な計算があってこそ。 自軍の戦力と向き合う課題の大きさを分析して、確実に成果を出せる範囲内でチャレンジする。 「全員をよくする」より「全体をよくする」ことを考える。 幸福感や満足感は「絶対値」ではなく「方向感」。 仕事の進め方を学ぶ本としても読める一冊です。2019/03/17
りんご
38
「有事の際にリーダーがどうあるべきか」あたりを読んでて、先日読んだ「富士山噴火」を思い出してたんです。「富士山噴火」はリアリティあるフィクションだったけど、こちらは市長その人の言葉、なるほどなあと感心してました、そしたら地震!リアルでは求めてない。前職アナウンサーとの事で、市民にどう見せるかの意識が高い。可視化による「納得度」の向上。やらないうちにできない理由を挙げるのはやっぱ違うよなあ。災害は必ず起こる。重要なのはその後ですよね。2024/01/01
ミライ
29
現役の福岡市長である高島宗一郎氏による著書。地方局アナウンサーから、史上最年少36歳で福岡市長に就任した著者が、周りを説得しながらどのようにして都市を改革していったのかの過程が描かれている。インターネット・SNSを駆使し、変化を恐れず常に攻めの姿勢で挑む著者の生き様が描かれている(ただの政治書ではない)。現在日本で一番伸びている福岡市(人口増加率1位、地価上昇率が東京の2倍などなど)を創った市長だけに期待度MAXで読んだのだが、非常に読みやすく充実した内容だった。2018/12/10