内容説明
世界を飛び回っていたシーナが自宅に落ちつくことが多くなった。その理由は、なんと「孫」。本好きな長男、口が達者な長女、無鉄砲小僧の二男。ドタバタ騒がしい三匹のかいじゅうの成長ぶりを、基本的にダラシナイにやけ顔で見つめるシーナ。ぐんぐん新しいことを吸収する孫たちに対し、どんどんいろんなことを忘れていくじいじいは、ウロタエながらも大奮闘! 孫愛にあふれた「じじバカ」エッセイ。
目次
サンコンカンからの来襲
屋根裏部屋で待っていた絵本
小さな命を眠らせながら
海賊船作戦
アメリカのねぇねぇがきた
ニンゲンはなぜたたかうのか
別れの一本桜
特別な日
ラクダさんの旅の準備
旅へ、そして帰ってきて
土星とカボチャ
台風を飛び越えて
北の国へ
黄金の夏休み
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じいじ
78
孫1号の誕生で、椎名じいじの「孫自慢」が始まります。開口一番「自分の子供より、孫の方が可愛い…」のひと言。(これ、小生の孫との初対面時と同じです)初孫で有頂天の喜びようだった椎名じいじも、三匹(匹:原文のまま)になると、孫への対応にも余裕が出てきます。・・・「孫」の話が面白くて、何年ぶりに深夜を超えての読書、一気読みしてしまいました。こちらの物語、7年前に単行本で読んだのをすっかり忘れていました。2022/08/15
へくとぱすかる
69
まだ「岳物語」を読んでいないのに、「孫物語」を読んでしまった。ひと世代飛ばしてしまった、ということになるが、シーナ氏の自称「じじバカ」エッセイは実にイイ。子の話はシリアスになりがちだが、孫ならニコニコ話だ。書きながら目を細めているあり様が見えるよう。三人の(作中では「三匹」と書いてるんだよね)孫たちの個性が光っている。この時期が一番かわいいんだろうな。元本が5年前、ということは上の孫も、あるいは高校生になろうという年齢かな。祖父としていろんな話を聞かせてあげたことは、きっといい体験になるよね。2020/05/28
KEI
26
椎名さんの本を立て続けに読んだ時期があった。「岳物語」」もその中にあったが、往時から38年が経った時思うと驚きだ。本作は息子・岳君の子供達と過ごす日々を綴ったエッセイ。冒頭で初孫誕生の知らせを受けた時に、冒険の旅に出ていたが、「パイロット無理すんな」と命を惜しみ態度を変えるご自分でも認めるジジバカぶりが暖かく微笑ましい。本書が刊行されてから8年3人のお孫さんも大きくなられたことだろう。2023/04/06
マッピー
20
まさかシーナくんの「じじバカ」ぶりを読む日が来ようとは…。ぬけぬけと「子どもより孫は可愛い」というシーナくん。しかしシーナくんも早、70歳を過ぎているのだ。複雑な気持ちで読み始めた。孫に対して上からものを言うのではなく、ましてや媚びることもなく、孫たちの興味とシーナくんの好奇心が、自然に重なり合っているところがいい。本当の豊かさとは”家族が揃う時間”にあること。その時間を持てることにあると気づくシーナくん。そういう時間は存外短い。だから今、このひと時が、猛烈に楽しく美しく愛おしいのだと思った。2019/08/22
はかり
12
久しぶりに椎名誠の本を読んだ。彼が愛息の岳を書いたのが「岳物語」。その息子の子供たちを書いたのが「孫物語」。最近、初孫が誕生したわが身とすれば必読と思って、さっそく読んだ。本当に孫は子どもとはちよっと違い、神のような存在かも。2019/08/07
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