内容説明
突然の入院、認知症、介護。
その日から生活は一変しました。
自分より先に、親はどんどん年老いていく。
誰も避けられないこの現実を描く、
オールカラー・コミックエッセイ。
地元を離れて暮らしていた著者のもとに、
父親がくも膜下出血で倒れたという突然の報せが届く。
激しく動揺するが、手術は成功しその後無事退院。
しかし徐々に父親の様子がおかしくなっていく。
かつての父親像からの変貌に、家族は動揺を隠せない。
認知症、介護と問題が山積していくなか、
お互いに募っていく焦りやいらだち…。
だがあるきっかけにより、
改めて両親への感謝の気持ちが芽生えてくる。
できることが増えていくのを見守るのが子育てなら、
できないことが増えていくのを見守るのが介護なんだ。
介護は育ててくれたことへの恩返しなんだ。
涙と戸惑いの日々を越えて、
確かな希望に向かうまでの小さな記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつじん
9
このお父さんの無責任さ、計画性のなさに腹が立つね。遅くに子供ができたなら自分の老後はしっかり考えとかないとその子供の介護の時間は長くなるよね。かわいそうだ。2021/02/22
雨巫女。@新潮部
8
《私-図書館》私も母親の認知症を認めるのは、やはりつらいし。信じたくなかった。何をしたら、いいかもわからなかった。今、父親が老いたことさえ、認めたくない私がいる。2019/03/05
三浦郁子
6
コミックエッセイです。くも膜下出血で倒れた父親の回復の様子と介護の現実を描いています。育児は「できる」ことが増えていくのを見守るものだけれど、「できない」ことが増えていくのを見守るのが介護です。尊敬している親が、どんどん衰えていく様子を見守るのは苦しいものですね。絵柄が可愛くフルカラーで読みやすかったです。2022/09/30
ごま麦茶
4
ノンフィクションのコミックエッセイ。親が老いていくのは仕方の無いことだとは思いながらも、できるだけ見たくない、触れたくないと思ってきましたが、そうは言ってられないですよね。ちゃんと向き合うためにも読ませてもらいました。不安はあるけど、ちゃんと知れば、怖さが少し減るんだと、励ましてもらえる内容でした。将来への不安は尽きないけれど、私も、恩返しをするチャンスを与えて貰えたと思えるように出来たらいいな。2022/10/03
ももかおるん
2
「できないことが増えていくのを ひとつひとつ見守ることが介護だと思う」「もどかしさが募っていく」かぁ…。しみじみ。2022/08/02