内容説明
『日本国語大辞典』の元編集長で、辞書一筋37年のことばの達人がことばの結びつきの基本と意外な落とし穴を紹介。
聖徳太子の時代から現代まで、1400年のスパンで日本語の変化を見てきた著者だからこそ言える、日本語の「正解・不正解」とは──
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鉄之助
210
カツを入れる、は「喝」ではなく「活」。TVのスポーツコーナー・御意見番のセリフ、「喝っ!」の影響か? 間違う人が多い、という。活を入れるのは、活発でないものに刺激を与えて元気づけることからくる、と知れば「活」なのだ。このように、微妙に迷う「日本語」の比較が分かりやすく解説されている。中には微妙な「ゆれ」があってどちらも正解、という言葉もあって、日本語は生きていると感じる1冊だった。2019/09/04
かおりん
21
寸暇を惜しんで?寸暇を惜しまず?間髪をいれず?間髪をおかず?などどちらが正解か。普段使わない言葉が多いから、本来の意味どころかその言葉も知られてないものがあると感じた。現代において「二の舞を演じる」「二の舞を踏む」のようにどちらも間違いではない言葉も増えている。辞書編集者や校閲者は大変な仕事だろうけど、美しい日本語・正しい言葉を後世まで守ってほしい。2018/05/05
アカツキ
12
間違えやすい日本語について解説した本。悩ましい国語辞典シリーズとは少し違って結論がはっきり書かれているのでスッキリ感がある。かぶっているところが多いのは仕方ないけれどちょっと残念。2023/02/05
Nobu A
10
前著「悩ましい国語辞典」も面白かったが、本著も期待を裏切らなかった。辞書編集者ならでは言葉へのアプローチ。簡単に誤用と断定せずに使用実態を調べ、筆者の考察及び結論への流れ。歴史的背景を叙述し誤用や増えつつあるバリエーションと対比させながらの5章分け147項目。勘違いや言い間違えは日常茶飯事。特に話し言葉では。書く際は迷ったらネットで確認するが、話す際は使用を躊躇してしまう古くからある表現が結構ある。確認作業が出来た上に知らなかった表現も学べて勉強になった。最初に正しい使い方を意味付けして学ぶのが肝要。2019/11/13
yu yu
10
正解率高く嬉しく思いました。間違ってたものは もちろん一読では覚えられず。2018/04/22