内容説明
松原英俊、68歳。妻子あり。ただひとつ人と違うのは、彼が「鷹使い」であるということ。
慶応義塾大学を出た青年は、電気もガスも水道もない山小屋でのクマタカとの生活を選んだ。
「お金がなくても幸せなんです」、そう語る彼が追い続ける夢とは何か。
自然好きの少年が鷹狩に目覚めるまで、
師匠への弟子入りから厳しい山ごもり修行生活、
奇跡の伴侶との出会い、
そして現在。
自然の中で繰り広げられる鷹をめぐる衝撃的なエピソード。
雪深い東北の地で約50年、鷹狩をしながら暮らすアウトローの世にも不思議な半生記。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マリリン
30
鷹との写真に惹かれた。生活を営む収入を得る職業としては、殆ど成り立たない職業に躊躇いもなく人生をささげた松原英俊。子供の頃から生き物が、特に鳥が好きだったが、意外だったのは大学在学中にこの道を選んだ事。軸がブレない生き方は、自分の師との決別の理由や、結婚生活・子育てからも感じられ深い感銘を覚えた。人間としての生き方が天才...そうかもしれない。読み手によっては残酷なシーンと感じる場面もある。動物への愛情はシジュウカラが松原の顔にとまり、巣営の材料にと髪の毛を引っ張ったという話からも充分感感じる事が出来る→2019/09/01
はじめさん
26
鷹を使って狩猟を行う鷹使い、松原英俊さんの半生記。日本の鷹猟は大陸から伝来し、貴族武家の支配層によって流行した。東北では冬季に動物性たんぱく質を得るために鷹を使ってウサギを獲る猟法が生まれたとか。現在では鷹を調教、実際に狩猟で使えるのは松原さんくらいとの事。重ねて、オオタカなんかは保護が厳しくなり、手に入れるのも難しい。/ 鷹は猟具ではないので、狩猟免許なしで小動物を狩ってもよい。/ 鵜飼なんぞは皇室に献上する鮎を取る役とかで、武家から皇室に鞍替えして残っているが、鷹は難しいのかね。杖の上に止まってそう。2019/01/21
minimu
21
昔からなんとなく憧れがある「鷹と生きる」鷹匠や鷹使いの生き方。ですがこちらの松原さん、ただものじゃなさすぎて。。「妻子より鷹が大事」と言い切ってしまったり、ヘビと見るや毒があろうと素手で掴んだり、お金がなくてもやりたいことをやるのに躊躇しなかったり。こんな方が日本にいたんだ、と驚きの連続でした。超自然的とも言える体験の数々もすごかったですが、意外と昔ながらの生活では、自然が助けてくれるとか、そういうこともあったのかもなあとも思いました。2019/02/20
aoko
5
鷹を使って狩りをしている松原氏の半生。鷹狩では生活していけないので、鷹狩の生活に重点を置き、その他の時間でアルバイトをして現金収入を得ている。60代後半になっても自分の望む生活ができるのは肉体的にも精神的にもすごいなぁ、と思う。生き物を見かけると追いかけて捕まえて食べてみたい、と思い、そして実際そうしている松原氏にびっくり。2020/05/17
ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね
4
NHKのドキュメンタリを観て松原英俊氏に興味を持った。この半生記あっての、あの番組なのだろうとは思うが、ドキュメンタリがあまりに優れていて、この本のインパクトは相対的にやや弱く感じてしまう。理解してもらいたいとは思っていないし、鷹使いの技をや文化を残したいとも思っていない、自分はただ鷹と生きたいだけなのだ、という思いは理解できるように思う。(それでも、ドキュメンタリに描かれていた女子高生の弟子のその後が気になって仕方がない。)2024/05/20
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