内容説明
偉人20人の人生の終い方を描く
超濃厚な短編歴史人物譚。
彼らは何を想いながら、あの世へと旅立って行ったのか。
その遺言には、私たちが見失っている「日本人の原点」が生き続けている。
死は、誰にでも等しく訪れる。
私にも、そしてあなたにも。
・西郷隆盛
降り注ぐ政府軍の弾火が股と腹に命中し、覚悟を決めて…。
「もう、この辺でよかろ」
・豊臣秀吉
幼い息子、秀頼の行く末を案じつつ病床の中で…。
「なにわのことも ゆめの又ゆめ」
・夏目漱石
“泣くんじゃない”とたしなめられた末娘を思いやって…。
「いいよいいよ、泣いてもいいよ」
・乃木希典
日露戦争で多数の命を失わせた罪に、自らを罰するかのように…
「乃木家は我が一代限り」
・小林一茶
好き勝手生きてきたことに、虚しさや後ろめたさを感じて…
「耕ずして喰ひ、織ずして着る体たらく、今まで罰のあたらぬもふしぎ也」
・北原白秋
激しい発作が落ち着き、窓から入る新鮮な空気を感じながら…
「新しい出発だ。窓をもう少しお開け。……ああ、素晴らしい」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
32
辞世の句を集めたものなのかな?と興味津々で開いてみたら、著名人の死に際の言葉や様子を短くまとめたものでした。墨田もんですしね、やっぱ勝さんにニッコリ。結構面白かったけれど、どうしてまたこんな内容?この人選?と読みながら質問がやまほど浮かびましたが、花田紀凱氏の雑誌連載をまとめたものと知り、なんとなく納得。日本語という言語オンリーの、ちっちゃな溜池メディアで泥船を潰しては乗り換えてきた元気なおじ様まんまな気がします。嫌いではありません。2019/04/08
金吾
18
著名人の人生を簡潔にまとめています。2章と6章はどのような人かあまり知らない人だったので面白かったです。2021/12/05
舟江
6
ミニ伝記の本のようであった。1章と3章は暴力革命を起こした人達であり、異常な人達であるから除いた方が良かったと思う。それにしても勝海舟の「人の息の切れた時は、夢の覚めたのと同じ事だろうよ」は、圧巻であった。2018/10/31
すうさん
3
芸術作品は作った人がどんな人であれモノとしては残っていくのだろうが歴史上の人物でもなければ人としては勲章をもらおうが財産をしこたま持っていてもその人の関係者しか関係がない。しかもその関係者もいなくなればその業績もやがては薄れていくのが常。だからモノでなくその人の生み出す「言葉」こそが、その人として残っていく。たとえ個人的なことであっても辞世の言葉や最期の言葉は人生を総括するものなのでその人を知らなくても無関係な私達の心に響く。私自身も凡人の一人としてせめて自分の子供たちに「ことば」を残したいと思っている。2024/10/17
Woody
3
歴史的著名人達の最期の言葉にまつわるエピソードや背景が書かれているが、古文内容の解説があればもっと分かり易い。3 2018/12/03
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