内容説明
☆なぜ国会審議は無意味に見えるのか、なぜ能力の低い議員が量産されるのか、出たい人より、出したい人を選ぶには、どうすればいいのか……。
☆「政治の劣化」が叫ばれて久しい。原因は政治家の質、日本人の「民度」だけでは語れない。そこには、政治機能に歪みをもたらす制度的な問題があったのだ。国民が当事者意識、参加意識を高め、改革を進めなければ道は開けない。
☆政治制度の分析を専門とする研究者が、日本の政治に埋め込まれた矛盾、問題点を鋭く突き、真に機能する制度とは何かを考える。これからの国、地方の進むべき道を考えるうえで必読の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Noribo
7
著者は政治制度を専門とする駒澤大学教授。私は国会の会期制を調べるうちに本書に辿り着きました。国会は通常・臨時・特別と3種類存在するが、ここ数年の合計会期日数は2021年180日(実働122日)、2022年222日(実働151日)と通年開催の諸外国より大幅に少ない。更に事前審査制の影響で国会審議が形式的で審議不足になっていること、憲法上与えられている国政調査権が行使されていないこと、諸外国にはある口頭質問ができないこと、諸外国に比べ異常に多い世襲議員、異常に少ない女性議員など多くの論点を解説しています。2023/07/26
ア
4
平易に、政治制度改革の論点を示してくれる。外国との比較も豊富。首相、国会、政党、議員、選挙、参議院、裁判所など。特に国会審議に関する項目は詳しく、おもしろかった。2020/07/28
中将(予備役)
1
政治制度の問題と解決案を平易に解説した一冊。執政、議会、地方、政治参加の各分野に触れられ、俗説の否定がされていた。著者は制限連記制を持ち上げるが、個人的には何を目指すかよく分からない選挙制度の印象がある。2024/12/21
しろくま12
0
一般書だから仕方ないのだろうが、パッチワーク感は否めない。諸々の政治制度の改革にあたり、グランドデザインを示していただけるとよかった。そうはいっても、議会制度、国会改革のあたりは流石であった。2020/08/10
ミッキー
0
政治の過程を行政府、首長、議員等の要素から網羅しており、纏まっている。レファレンダムの項目が1番面白かった。参考になります。2019/04/04