内容説明
美貌の丹夫人をめぐる決闘に敗れた初山は、「丹夫人の化粧台に気をつけろ」という言葉を残してこと切れる。勝者の高見は、丹夫人の化粧台の秘密を探り、恐るべき真相に辿り着き――。表題作他13篇を所収。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カムイ
44
横溝正史の作品では久しぶりに読了。横溝は金田一耕助シリーズが有名ですが戦前に書かれた怪奇物の作品が目白押しである、由利麟太郎の【鬼火】は好きでたまに再読することがある。さて今回の短編集は30ページ程度の短さでサクサク読めます、昭和初期の時代背景なのでせむしや小人症など不適切な表現はあるがそれはオドロオドロする為の装置みたいな扱いなのだろう、【山名耕作の不思議な生活】はここに入れるのはどうかなと疑問はあったけど落ちとしては山名耕作の夢敗れるのはブラックとして受け取った【舌】短いが一番好きだギョッとしました→2021/04/11
coco夏ko10角
27
14の作品収録の短編集。特によかったのは『川越雄作の不思議な旅館』それから『犯罪を猟る男』『妖説血屋敷』『湖畔』色んなタイプの作品があって面白い。2019/06/10
takaya
16
昭和初期の戦前に書かれた短編集。ほとんどがミステリーというよりホラーという感じの作品です。横溝正史の原点ともいうべき作品はどれも面白く、期待以上でした。ホラーの古典ともいうべき傑作だと思います。2022/06/04
agtk
14
久々の横溝正史。怪奇探偵小説とあるが耽美色が強い短編集。「山名耕作~」「川越雄作~」のラストには思わず笑ってしまう。どの作品も好きだが、特に好きなのは「青い外套を着た女」「犯罪を猟る男」「妖説血屋敷」あたり。以前に読んだ作品も多かったけど、忘れていたものが多かったのでよかった。それにしても、どれも古い作品なのにとてもよみやすく、ぐいぐいひきこまれるのはさすが。久しぶりに横溝作品を読み返したいが、実家の本棚を探索するか、新しく買うか悩みどころだな。2018/12/02
MASA123
11
戦前の短編作品14編の復刻版。 「丹夫人の化粧台」(新青年/昭和6年11月号)美貌の丹夫人を巡り決闘した高見と初山。敗者の初山は「丹夫人の化粧台に気をつけろ」と謎の言葉を残して死ぬ・・・。 「青い外套を着た女」(サンデー毎日/昭和12年7月号)画家はポケットの中の奇妙な紙片を見つける。「日比谷公園の入口で青い外套を着た女に会いたまえ。今宵の幸運が君を待つ」好奇心にさからえず日比谷公園行くと・・・。 「舌」(新青年/昭和11年7月号)は、5ページほどの短編だが、かなり怖い話。2025/05/07
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