内容説明
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コンピュータ将棋は人間に何をもたらしたのか?
本書はプロ棋士の中でもコンピュータ将棋に特に精通している西尾明六段が、コンピュータが将棋にどのような影響を与えてきたのか、その全史を記述した大著です。
第1章で、コンピュータ将棋が人間の定跡に当初どのように影響を及ぼしたのかを綴っていきます。相矢倉脇システムにおけるGPS将棋の仕掛け、▲4六銀・3七桂型におけるPonanza新手など、いずれも将棋界に強烈なインパクトを与えたものです。そして、第2章ではコンピュータ将棋自身が作り出した「新戦法」を解説、そしてそれに基づくプロ棋士の工夫について書いていきます。
横歩取り△6二玉型、矢倉左美濃急戦、矢倉における▲6七金(4三金)左型、角換わり▲4五桂速攻、雁木、相掛かり△7四歩取らせ、さらには振り飛車の△6三銀・7二金・6二玉+下段飛車まで、幅広く網羅しています。
「もちろんコンピュータ将棋に対する考え方、距離感は人それぞれですが、少なくとも将棋の勉強をする上で魅力的なツールの一つであることは間違いないと思います」と西尾六段は言っています。
本書でコンピュータが将棋をどう変えたのかを理解しつつ、新時代の将棋の感覚をつかんでいただければ幸いです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
2
同じルールで対局しても、その結論に至るまでの過程は人と機械とでは異なっている。だからこそ、人には読めない手を読み、定石に対して疑問を呈することが可能となる。ただし、それを人が使いこなそうとすれば、単にその手を覚えるだけでは不十分である。人の指す将棋はあくまでも人が考える必要があり、人はコンピュータではない以上受け入れるのはそう簡単という訳ではない。2025/08/18
kinaba
2
単純に2017〜2018流行戦法全集として読んでもよくまとまっていて面白い。当然ながら実践例の棋譜の半分をfloodgateのものが占めるのもこの本ならではで面白い。しかし、どこかで羽生さんが言ってたように、人間の目を通してみる以上、人間に理解しやすいパターンを定跡として抽出してしまっているという面が結構強くあるようにも感じる。コンピュータの棋譜を無味乾燥にクラスタ分類してみたら「矢倉」「角換わり」「雁木」…ではない、そもそも全く別の分類での見えない共通項が流行っていることがわかったりはしないかな。2019/02/21
まんまるまる亭
1
「『消えた戦法の謎』『最新戦法の話』が好きな人には超オススメです」と聞いたから買ったが、この二冊とは対象棋力がかなり異なる。上掲書は級位者でも楽しめる内容だったが、本書は将棋倶楽部24で初段は必要だろう。それも内容の9割は居飛車戦法の話なので、居飛車で初段の棋力があった方がよいと思う。その分、内容は実戦でも使えるものとなっている。俺は他の定跡書と同じように.kifファイルにまとめながら読んだ。本書は重版がかかったそうだが、「一体、いつからこの難度の棋書に重版がかかるようになったんだ?」と読みながら思った。2019/03/27
coppe
1
雁木と角換わりの手待ちは読んでも難しかったが、プロの新しい序盤の狙い筋がわかって面白い。2018/11/15
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