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内容説明
日本第2位の高峰、北岳を舞台に山岳救助隊と山岳救助犬が駆ける!
北岳にある白根御池小屋。山岳救助隊が常駐し、日本初の山岳救助犬チームが配備された-。
『山と溪谷』2016年4月号~2017年4月号にて好評連載された、南アルプス山岳救助隊と救助犬の活躍を描く本格山岳小説の文庫化。南アルプス山岳救助隊K-9シリーズ。
文庫化にあたり書き下ろし作品「彼方の山」を加えた全13編の短編集。
遭難者の救出、激烈な山岳気象、山の不思議、さらに高齢者登山や南アルプスのリニア問題、ライチョウの保護など、さまざまな視点から人と山、そして犬との絆を描き出す。
「いつの日か、日本に山岳救助犬が登場することを切に願う」(シェルパ斉藤)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
散文の詞
101
結構リアリティあるんだけど、一応、フィクションだそうです。 それだけ面白いってことだと思います。 短編集なんだけど、うるうるします。 長編でじっくり読みたいきもしますが、単調な感じになるので、短編なのでいいのかもしれません。 ただただ、犬との絆に、心を揺さぶられます。 2020/06/10
goro@80.7
53
文庫本で再読。南アルプス山岳救助隊を舞台にした短編集。結末を分かっているけどまた目頭を押さえてしまう「相棒」 去年訪れた北岳、肩の小屋、白根御池小屋が目に浮かぶから思い入れもひとしおです。実際には山に山岳救助犬はいないけど、いつかこんな救助隊が出来るといいな。カムイ、GOだ!カムイーーー!2020/10/31
ジュール リブレ
31
南アルプス北岳の山岳救助隊と、救助犬を舞台にした短編集。救助隊なので、やはり事故・事件の話が多いのだけれど、垣間見える人間模様が泣かせるな。『父の山』、『サバイバーズ・キット』とか好みでしたよ? k-9はcanine(犬の、犬科の)から来てるらしい。アメリカで実際にK-9と書かれていてびっくり。2019/03/21
ペーパーピーポー
18
短編集と思って舐めていたら『相棒』で号泣。 独りで読んでいて良かったw 前2作の非日常を描いた物語も面白かったが、救助隊の通常業務にも、すっかり魅せられた。 大好きなシリーズ。2019/06/30
緋莢
18
文庫本特別収録含む13編が収録されています。 1編がそれほど長くないので、保護されていたライチョウの親子が突如姿を消す「神の鳥」、山で死んだと思われていた男が葬式に現れる「帰ってきた男」などミステリ要素が入る話は、終盤の種明かしがやや唐突に感じられました。「霧の中に…」のちょっと怪談っぽい入るもの、一緒に山に行った友を亡くした男の苦しみ「サバイバーズ・ギルド」など、山を舞台にした作品ならではという味わいのものもありました(続く2019/03/06