内容説明
乱歩の変態度がもっとも炸裂する貴重作「盲獣」、耽美にして本格推理長篇、代表作とも言える「陰獣」。一冊で大乱歩の究極の世界に耽溺。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Katsuto Yoshinaga
9
久しぶりに、改めて、江戸川乱歩を読んでみた。盲獣は1931年、陰獣は1928年とそれぞれ約90年前の連載開始という古さながら、この読み易さは凄い。時代の描写、小道具や舞台の名称には若干知識を要すると思うが、60年代ぐらいまでの小説と大した違和感はないと思う。そしてエログロをが実に大らかにあっけらかんと描かれている。熟女女子会の面々が湯屋で三助にマッサージさせたり、海女が按摩をエロくからかったり、清楚と感じられる人妻が間男に乗馬鞭での打擲をせがんだり、いろんな規制で固められた現代よりよほど奔放な気がする。2019/04/25
歩
4
いや〜江戸川乱歩の世界ってグロテスクで恐ろしいんだけど、一度入り込んだら抜け出したくないんだよ。どんどん先が気になって読んでしまう。こちらの想像の斜め上をいってて、全く読めない展開で狂った世界にどっぷり浸かって楽しかった。2023/03/24
あんこ
4
私は「盲獣」の方が好き。ひどく不気味で怖いんだけど、なぜか惹かれてしまう。2019/02/24
あいちょ。
3
『人生で影響を受けた本100冊』登録。2020/03/19
平野
3
盲獣の方が個人的にはインパクト強かった。 「まじか」って、読みながら何回も言ってしまった(笑) 乱歩先生の作品に登場する人物は皆行動力がすごい。2019/01/09