内容説明
現代中国人は漢文が読めないので、十九世紀までの「中国王朝」の歴史はまったく知らない。本書は、中国史上ひじょうに有名な五人の皇帝の生涯を語りながら、中国人も知らない「中国」を描ききった出色の中国論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅井流星
10
前漢・唐・元・明・清の皇帝たち歴史であるが、元と清はそこそこ分かっているので、それなりに理解できるが、ほとんど興味のない前漢・唐・明は読むのに苦労した。帯にある『皇帝・習近平はなぜ誕生したか!』は、最後まで読んでも分からなかったのは、きっと読みが浅いからだろう。そしてこの本を読むきっかけは、宮脇淳子氏の『皇帝たち中国史』を読むにあたり、参考にするためであった。2020/02/28
鐵太郎
4
中国史がつまらない? 時代ごとの変化がなくて単調? 人間らしい人間が出てこない? 本当にそう思うなら、こんな本書かなければいいのに。(笑) 中国語は漢字を使うから文法がない、などとも書かれています。意味がわからない。日本語と中国語は同じ文法ではないという事を考えれば、あちらにも日本とは違う文法があると考えるのが妥当ではないだろうか。 著者は、中国に対して恨みでもあるのだろうか? これは周波数の合わない本でした。困った。なんだかなぁ。2009/09/06
しんさん
1
岡田英弘の本は一行一行が生きている。原資料を完璧に把握している。漢の武帝、唐の太宗、元のフビライ、明の朱元璋、清の康熙帝の時代背景・人柄・親族関係が生き生きと伝わりました。「中国文明」「中華思想」「漢字」の真の意味も面白く、勉強になりました。2020/03/13
ピオリーヌ
1
岡田英弘「誰も知らなかった皇帝たちの中国」を読む。「現代中国人は漢字を知らないので、十九世紀以前の歴史は全く知らない」といういささかショッキングな一文もあるこの本。あなたの既存の中国観が覆されるかも?武帝、高宗、フビライハン、洪武帝、康熙帝について平易に書かれてある。2017/02/01
ハシヒロ
1
同じ資料に当たっても、個人の思想によってこうも違う結論が出るのが面白い2008/11/10