内容説明
1930年代ドイツのスウィングキッズや、アメリカのズーティーズを原点とするストリートスタイルは、幾度も原点回帰を繰り返し、過去へリスペクトしながら変質と進化を繰り返してきた。カリスマデザイナーや高級ブランドが牽引するのではなく、街のギャングや不良と呼ばれる若者たちが生み育てたスタイルには、映画や音楽といったカルチャーとの関連はもちろん、当時の政治や社会情勢とも深い関わりが存在する。本書では、ストリートスタイルの奥底に潜む反逆性とトラッド性の関係を探るため、その成り立ち、細かなスタイルの変遷を、多くの事例や画像とともに詳細に解説する。全31スタイルのイメージイラストは、漫画家の矢沢あいが全点描きおろした。史実に忠実に、流麗なタッチで描かれたストリートの少年たちの姿もまた圧巻である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
バズリクソンズ
16
これはあらゆるジャンルの音楽に精通する教科書と呼べる一冊。一部グランジの様な音楽が先にあってファッションが後から有名になった感のジャンルはあるものの、今自分が何気なく着てる服には、発端となる世界各国の若者文化が元になっていることを非常に分かりやすく解説してくれてます。そして音楽とファッションは切っても切れない関係にある事をこの一冊で存分に知ることができる筈です。長年、こんなありそうでなかった本にやっと出会えて非常に嬉しく思っております。絶対に読んでほしい一冊!2019/08/14
カール
7
ストリートファッションの数々のムーブメントを辿る。スターや戦争、貧困、人種、イデオロギーと数々の影響を受けて絵の具の様に混ざり合うストリートファッションの世界。しかし、一番面白いのは、全体でもかなりのページが割かれている音楽の解説。音楽とファッションは一心同体。時代と共にジャズからロック、ヒップホップへと 代わりゆく流行りの音楽と共に、スタイルもより多様に発展していく。ある程度音楽やファッションの知識がないと取っ付きにくい部分はあるけれど、各スタイルの主な着こなしや当時の雰囲気を知るにはとても良い本だ。2019/02/08
ヱマ。
5
良書だと思う。ストリートファッションとカルチャー(とりわけ音楽)との結び付きがよく分かる。ストリートファンションを知りたくて読んでみる。その流れで音楽を聞いてみる、ってアプローチも取れるし、音楽から入ってストリートファッションを、って言うのもアリかな、と。冒頭の表は音楽の表としてかなり秀逸。どの音楽が何に繋がっているかとか、何に影響を与えてるかとかが分かりやすい。2019/07/30
りんご
3
こんなに いろいろなファッションがあったんだ 音楽との関連が面白かった2018/11/08
ぷほは
2
オタク傾向のある人にとってストリートファッションとは最も縁遠い存在である。おまけに洋楽にも一ミリも興味がないので「イケてる」方々がやってることですね、ということでサブカル方面に詳しいカルスタ系の方々ともあまり話が盛り上がらず、それより今期のアニメか今週のジャンプの話しない?って感じの私にとってありがたい本であった。そういうシーンに興味ないと言いつつも、ハードパンクから派生したメロコアブームの件で、いきなり脳内で高校時代カラオケで『銀河鉄道の夜』を絶叫していた記憶がフラッシュバックして無駄に泣きたくなった。2022/03/18
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