内容説明
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
古都・奈良で古美術店を営み、毎日、野に咲く季節の花を古器に入れて客人を迎える、無法庵こと田中昭光氏。若い頃から松永耳庵、河瀬無窮亭、田山方南らの数寄者、学者と交わるなかで独自の美意識を築き上げ、奈良にゆかりの美術品・茶道具を用いて大らかに茶の湯も楽しんでいます。本書では、その田中氏が慈しみをこめて器に入れた十二か月にわたる彩り豊かな茶花の数々を紹介します。また、早春の茶の湯の取り合わせや、多くの数寄者と交流した良き時代を偲ぶ「無法庵昔語り」も併せて収録しています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さたん・さたーん・さーたん
4
古道具や器に野の花を入れ、暮らしの中を彩ることで心を整える。自然の美しさを感じ、時間や季節の流れを感じ、日々暮らすことのありがたみを噛み締める。奈良の良い環境やよい人との出会いを受け止め、作品にも生き方にも投影されているよう。2019/12/07
きびたき
1
奈良の古美術店の店主が、月ごとに入れた茶花を紹介している本。写真がきれい。また、古美術店主だけに、使っている花入れがすごい。「弥生土器」「須恵器」「法隆寺古材」などが惜しげもなく使われている。茶花の入れ方もきれいだが、茶席でほとんど使われない花材をあえて使ったりしているので、この入れ方を真似していいものかどうか素人の私には分からない。2015/06/07