ちくま新書<br> 地方都市の持続可能性 ──「東京ひとり勝ち」を超えて

個数:1
紙書籍版価格
¥946
  • 電子書籍
  • Reader

ちくま新書
地方都市の持続可能性 ──「東京ひとり勝ち」を超えて

  • 著者名:田村秀【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2018/11発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480071750

ファイル: /

内容説明

地方分権の声も虚しく現在の日本は東京ひとり勝ちである。人口データを見ても経済力を見ても、明らかなこの状況、しかしこのままでは行き着く先は共倒れしかない。市町村合併といった具体策も実行されたが、むしろその副作用が露呈した。少子高齢化と長期低迷の時代、地方は衰退するしかないのか? 公共政策に精通する研究者が、全国各都市の栄枯盛衰を人口・産業・競争関係などから俯瞰し、さらに道州制や首都機能移転など、これまでの議論を整理。一風変わった視点から暗い将来像を振り払い、地方が生き残る条件を再検討する。

目次

第一章 データにみる東京ひとり勝ち/第二章 だれが都市を殺すのか/第三章 国策と地方都市/第四章 都市間競争の時代へ/第五章 人口減少時代に生き残る都市の条件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hatayan

14
人口の推計から今後も東京への一極集中は避けられないが、近く想定される大災害に際して地域に光を当てることはできないかという趣旨。 俄然面白くなるのは事例を豊富に取り上げた第三章から。 都市間で競ってきた大宮と浦和、前橋と高崎、長野と松本、高松と松山。民間企業と一体になって街づくりを進めてきた豊田、日立、苫小牧、飛島村、宝塚。国策に翻弄された夕張、飯塚、長崎など。 人口370万の大都市から160人余りの村まで、自治体の組織の形が画一的なのはそろそろ見直す時期に来ているのではないかとしています。2018/11/26

本命@ふまにたす

2
東京一極集中と地方都市の今後について論じた一冊。著者の考えも最終章で述べられているが、大半は現状の日本の都市の分析にあてられており、その点は少し残念な感じがした。2021/07/11

アッキー

2
人口が減少しても元気な自治体がある。私が住むまちもまだ、チャンスはある。 やるっきゃない。2019/01/25

ウラー

1
人口が増減した地方都市の紹介本。鉱山都市、軍港都市、企業城下町、ベッドタウンなど様々な類型毎に具体的な都市の解説がなされておりタメになる。総じて都市の栄枯盛衰は産業構造や国策の変化によるものが多く挙げられる。対策としての企業誘致や観光地化は、全国の都市が似た状況にあるなかで容易ではなく、突き抜けた特徴を提示できなくては成功しないとする。また国策に振り回されたなら、地元の有力政治家を通して逆に国を使い倒す強かさも必要だという。表紙に謳われる「今後の都市のあり方の考察」としては不明瞭な内容だった。2020/01/19

Moloko

1
高齢化や少子化・人口減少が日に日に進んでいる地方都市の現状や展望を、脱・東京一極集中にコミットした上で歴史観点から論じたもの。災害リスクや地方の縮小を考えれば東京から首都機能や資源投入を分散してバランスするのが国策として望ましいというのも頷ける部分はある。ただ、政府の計画によって都市の発展をコントロールできるかどうかは経済効率の論理に大きく影響させる面もあると思われる。更に、地域の縮退させて日本版コンパクトシティを推進するべきかの重要な論点が、東京対地方の構図によってやや隠蔽気味であるように思える。2019/01/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13182450
  • ご注意事項