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内容説明
北原白秋をめぐる三人の妻を描いた長編小説。
国民的詩人・北原白秋が没して四年後の一九四六年暮れ、大分県香々地の座敷牢で一人の女性がひっそりと息を引き取った。歌人であり詩人であったその才女の名は江口章子。白秋の二番目の妻でもあった。詩集『邪宗門』をはじめ、数多くの詩歌を残し、膨大な数の童謡や校歌などの作詞も手掛ける一方で、姦通罪による逮捕など様々なスキャンダルにまみれた稀代の天才の陰には、俊子、章子、菊子という三人の妻の存在があった。丹念な取材を元に瀬戸内寂聴が一九八四年に発表した渾身の長編小説に最新書き下ろしの「あとがき」を収録。白秋の生涯を描いた2019年1月11日公開の映画『この道』の原点。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Nazolove
23
とても熱量、取材量、資料のすごさを感じる本であった。 ただ自分自身北原白秋をよく知らないのと、もとの小説この道を読んだことないなかで読んでしまったのでちょっと感情移入出来なかった。 なのでまたこの道を読んでから読み直すのもいいんじゃないかと思うけど、ちょっとページ量がぱないのでなかなか読めないかもしれない(笑) この道を読んでからいつか読もうと思った。2019/01/19
サルビア
22
700ページもあるこの本を貸し出し期間中に読めるだろうか、と思っていたがやっと読み終わった。北原白秋は、生涯で3人の妻を娶った。一人目の妻は、隣家に住む人妻で、俊子という。美貌の人妻と白秋は、俊子の夫からの訴えで姦通罪で二人とも牢獄に入れられる。その後、離婚した俊子とは、1年しか結婚生活が続かなかった。二人目の妻、章子との結婚生活も、1年で終わりを告げる。そして三人目の妻は見合いであった。この妻、菊子は聡明で、気配りも出来て、白秋を支えていた。2019/05/28
ぶんぶん
21
【図書館】長い話であった、副題に「白秋と三人の妻」とあるが、二番目の妻「章子」の話に終始した物語である。 勿論、瀬戸内寂聴氏の思い入れがあるのであろう、芸術家の肌の女性である。 全700頁に渡る堂々の大作である、白秋に思い入れがある訳でも無い、私が読んでみようかと思ったのは、姦通罪になってもという白秋の生き様を読んでみたいと言う思いからであった。 それが、江口章子という女性の生き方にのめり込んでしまった。 寂聴氏の圧倒的な取材と気迫の物であったと言う事だろう。 しかし、長かった・・・2025/05/30
ラスカル
11
高校生の頃、白秋の短歌に出会って姦通罪で投獄されたということを知り、見直したというか興味ある詩人ではあった。姦通罪の相手の俊子、二番目の妻章子を経て三番目の妻菊子とは子どももできて安定した結婚生活を送ることになる。章子の生涯も紆余曲折あり多くのページを割いてある。谷崎潤一郎と佐藤春夫の関係とか白秋のまわりの人物が登場して興味深かった。大正という時代は結構おもしろいですね。2019/01/18
えっちゃん
4
歌人・北原白秋の三人の妻の話。 この秋に映画「この道」が公開されるとのことで、すでに発表された作品にあと書を追加したもの。 やはり文を書く人は恋多きというか… 最初の妻俊子は人妻であったゆえに、姦通罪で逮捕されたり、次の妻章子は他の男性に心寄せ別れることになったり… 有名な柳原白蓮や谷崎潤一郎と佐藤春夫の話も加えて、寂聴さんらしく男と女の話をまとめてあります。 2019/06/17
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