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内容説明
大江健三郎と江藤淳は、戦後文学史の宿命の敵同士として知られた。同時期に華々しく文壇に登場した二人は、何を考え、何を書き、それぞれどれだけの文学的達成をなしえたのか。また、進歩的文化人=左翼の大江と、保守派文化人=右翼であった江藤の言動から1950年代以降の日本の文壇・論壇とは一体どのようなものだったのかを浮き彫りにする。決定版ダブル伝記。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
69
個人的な疑問としてなぜ江藤淳は自死してしまったのかという疑問があったのだが、本書を読む限り、病苦によるプライドの損傷と人生に疲れたという理由のように感じた。この二氏は掴みづらい方々のように思っていて読了後もその印象は変わらない。少しずつ読み解いていきたい。2018/08/20
サッカーどうでもいい・寺
67
途中まで読んで一時中断していたが、少し読書欲も湧いて残りを夢中で読んだ。右寄りの文筆家と左寄りの小説家のダブル伝記。そして小谷野敦。面白い。小林秀雄をキッパリ「馬鹿」などと書いてあり驚くが、読んでいるとこういう言葉や寸評が飛び出すのは何となく読書にライブ感覚を感じて楽しい。どんどん右傾化する江藤淳が、死ぬ直前の妻にかけた言葉はウルッと来てしまった。おすすめです。2019/04/25
Bartleby
16
研究書ではない。お互いに対立しあっていた江藤淳と大江健三郎の評伝を1冊のなかで書くという面白い趣向の本。どちらのファンでもないが夢中で読んだ。小谷野氏らしく努めて客観的に書こうとしていないところが読ませるのだろうな。氏に言わせれば、大江は「学者にコンプレックスのある、いささかロリコン気味の、勉強家で酒乱の小説家」、江藤は「名誉欲にまみれた天皇礼賛右翼の批評家」だそうだ。ちょっと笑ってしまった。2023/06/21
Gen Kato
7
江藤淳と大江健三郎の歩みを並列して描く。その視点がまず面白いし、作者特有の断定(作品や人格の否定)が良くも悪くも刺激的。ある時期までの大江しか読んでいなかったけれど、もっときっちり読みたいとも思えた。江藤淳の『漱石とその時代』、最初の二巻はいいと思って読んでいたのだけれどね(小谷野氏にかかるとバッサリ、でした)2018/09/13
hf
6
あっさり読み終わった。大江が偉いが江藤淳はいまいちという内容だったような。江藤が死ぬときの様子を書く文章が淡々として凄かった覚えがある。(2026/3/10)121 岩波文庫で全三冊の、小宮豊隆『夏目漱石』を読んだ私は、ほとんどぎょっとしたのである。面白かったからである。江藤、小森陽一、柄谷行人が漱石ブームを演出する中で、小宮の仕事は、奇をてらわず、円熟した筆致で。漱石を論じて、私がまったき新しさを感じたのは橋本治の『蓮と刀』であり、これをインスパイアした土居健郎の『漱石文学における甘えの研究』であった。2019/11/08
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