扶桑社BOOKS新書<br> 終生 知的生活の方法~生涯、現役のままでいるために~

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扶桑社BOOKS新書
終生 知的生活の方法~生涯、現役のままでいるために~

  • 著者名:渡部昇一
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 扶桑社(2018/11発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784594080778

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内容説明

亡くなる前日まで現役であり続けた知の巨人の遺言。「老い」に逆らって生きていくことは可能である。

はじめに-----妻・迪子からみた渡部昇一の知的生活 <抜粋>

「口より実行」。渡部昇一の知的生活のコツといえば、この一言に尽きるのではないでしょうか。たとえば健康法。主人は真向法という柔軟体操と、英語の原書を音読する発声を日課にしていましたが、毎日厳密にやるのではなく、「できない日があっても構わない」くらいの調子でやっていました。「これとこれはきっちりやる」と決めてしまうと、できなかったときにイヤになってプツンとやめてしまう。だから二、三日やらなくても気にしない。そのほうが、「しばらくやっていないなあ」と気軽に戻って来られる。いい加減にやったほうが長続きすると言うんです。

子供たちに対しても、理詰めで接することはありませんでした。学校の成績が悪くても気にしませんし、忘れ物をしても叱りません。
子供が忘れ物をするのは普通のこと。子供の頃の成績が人生を決めるわけじゃない。そう言って、テストで悪い点を取っても担任に何を言われても、涼しい顔をしていました。

長男が音楽の道に進もうしたときも、「好きなことをすればいい」と背中を押してやっていました。 音楽家のような不安定な仕事に就くのを反対される親御さんもいますが、主人は「うまくいかなかったら、トラックの運転手でもなんでもすればいい。今の日本では食いっぱぐれて死ぬようなことはない。やりたいようにやりなさい」と。子供の将来も、あれこれ言うより実行することを重視していたのだと思います。

主人は最後、自宅で亡くなりました。病院に通うのを嫌ったので、お医者様に来ていただいていました。我慢できないほどの痛みがあったようですが、痛み止めのモルヒネは最小限に抑えていました。モルヒネを使うと頭が朦朧としてしまい、時間もわからなくなるし、何も考えられなくなってしまう。不覚なことはしたくない。責任の取れない言動はしたくない。そう考えていたからです。

少しでも痛みが和らげばと、私と娘が主人のふくらはぎをさすっているとき、主人は「俺は世界一幸せな男だ。家族にこんなにしてもらって本当にありがたい」と何度も言っていました。
家族に感謝の言葉を伝えることも、主人らしい「口より実行」だったのかもしれません。

渡部迪子

※本書は二〇〇四年五月、大和書房より刊行された『老年の豊かさについて』を加筆修正し、大幅に改訂したものです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

106
むかし渡部さんの知的生活関連の本にはかなり入れこまされました。この本も年寄り向けの知的生活(物忘れをしないような)をどのように行っていくかの話が綴られています。特別な不法というものはあまりないような感じで、やはり普段からの努力というか様々な好奇心を持って生活していくことがいいのでしょう。しかしながら渡部先生の記憶力というのはすごいと感じました。2023/10/09

油すまし

36
自分であることの本質は記憶、記憶力を倍増させる二回暗記法、老年になっても記憶力はものすごく強くなる、若い時の体の強弱は寿命と関係ない、超虚弱だった二木謙三先生の見事な大往生、二木先生の超スローペース勉強法に学ぶなど励まされる内容でした。著者はじめすごい方ばかりなので難しいですが、少しでも取り入れて生涯元気で、知的生活ができればと思います。タクシーに乗って1000円くらいで行ける喫茶店に行き、帰りは歩いて帰るのもいいなあと思いました。美味しいコーヒーと本あれば結構楽しいですよね。2023/11/09

カッパ

21
まだ、終生を考え始めるには早い気もしていた。しかし、人生は長いようで短い。このタイトルに惹かれて読んだ。上智大学の教授を務めた教養の人。残念ながら約1年前に死去されている。しかし、生涯学習した人だったのだと思う。体を動かし、脳を動かし、記憶力こそは年を重ねて強化できるという。そんな生き方は憧れに値するように思う。2019/02/13

まろにしも

17
若い頃に「知的生活の方法」を読んで非常に感銘を受けました。年を重ねるごとに幸福感が蓄積されるような生き方。それが知的生活なのだろうな。私も知的生活の達人になりたい!2024/07/20

templecity

16
歳を取ったら記憶力が劣るとか筋力が付かないということは無い。歳をとっても日々学んだり鍛えたり研鑽をすることが大切。著者の渡部昇一は死ぬ直前まで自分で決めるというスタンスを貫いた。 2019/11/08

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