内容説明
著者自ら震災被災地や沖縄、阪神工業地帯など国内外を歩き、独自の視点で日本の危機的状況の原因を探る。我々が生き残る術を提起する意欲作。シリーズ累計250万部突破!! 『ハゲタカ』の著者、初の社会派エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
144
真山 仁は、新作中心に読んでいる作家です。経済や世界情勢に精通した著者の冷静な分析のエッセイは、説得力があります。一筋の光は見えるものの、読んでいて落ち込んできます。22世紀の日本は、中国の属国(今の香港のような状態)になっているかも知れません。2018/10/19
修一郎
79
タイトルの通り,真山先生が現在の日本を憂えて,各地を取材しては提言するエッセイ集。雑誌の連載を収載しただけあってお題目はバラバラ。御自身の作品のため取材した題材を使い廻して書いているもんでワイドショーコメンテイター的なのは仕方ないね。地熱発電について描かれていたところだけはちょっと突っ込んでいて良かったけど,真山先生地熱発電についての本を既に書かれていたのでありました。次はうんと専門的な奴がいいです。風力発電とか再生可能エネルギービジネスにかかわる小説を書いてほしいデス。2018/11/03
あすなろ
76
現在の朝日新聞朝刊でのいわゆる時代を読む的な寄稿をされている真山氏の週刊エコノミスト誌上での連載を纏めた一冊。様々なテーマを前職の記者時代の目も併せて興味深く読了。特に初編のチャップリン来日とその翌日5.15事件等を書いてある編は秀逸と感じた。常に視点を変えて物事を捉えよとする真山氏。朝日新聞の寄稿も纏めて頂きたい。2020/01/20
薦渕雅春
34
1年ほど前に単行本として刊行。2016年5月〜2018年3月に「週間エコノミスト」に掲載されたもの。EPISODE 1 としてチャップリンが来日したのが 1932年5月14日の朝、五・一五事件の前日、しかもチャップリン暗殺の計画があったとの著述にビックリ!外からの視点でニッポンを見つめてみる、とあるように、ミャンマーの事や、韓国の事、トランプ大統領の事、国内の事だけでなくグローバルに語られている。明治維新の中にあって龍馬が特筆されるのは、ビジネスこそ日本を豊かにするというマインドを持っていた点だ、に納得。2019/11/16
るっぴ
32
日本の危機的状況の原因が分かる。いろいろと勉強になった。大政奉還って、そうだったのか。あとがきに書かれている「既存の価値観を全て棄てる勇気を」が良かった。まさしくそう思う。2018/11/03