内容説明
ここ最近の高嶋政宏がちょっと変だ。バラエティ番組でSM好きを公言し、妻(シルビア・グラブ)への異常なまでの愛情を披露、さらには変態的なグルメリポートに……とにわかに話題をよんでいる。そしてこの、ぎりぎりアウトな髭面である。「いったいカレに何が!?」 「人ってこんなに変わるもの!?」 本書では本人があるきっかけを経て、いわく『変態』へと生まれ変わっていく様子を描き、その先に見えてきたという“生きやすい人生”についてをまとめました。穏やかでマジメに「SM」「スピリチャル」「フェチ」「グルメ」「嫁コンプレックス」などについて綴る、50代おっさんの変態エッセイです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
83
私の中では大らかでパワーに溢れた豪快な高嶋兄。というイメージだったので、内向的な少年時代や、様々なことに悩み苦しんできたという過去の話に驚いた。変態を晒してから随分とラクになったと語る高嶋さんは自由に煌めいていてとても好き。でもSMへの共感性は持てず、引き気味に読みつつも「大切なのは”変態かどうか”ただひとつ」と言い切る兄に万雷の拍手を贈りたい。これからも応援しております。SM以外で…笑。人としての厚みを増したからこその演技への還元。これからの活躍が楽しみです!2019/01/28
こばまり
68
断言できる。高嶋政宏は変態だ。しかし、己の欲望に真っ直ぐな様の、なんと清々しいことか。アナルプラグという単語が出てきて、ここまで爽やかな読後感を持つエッセイを他に知らない。そして並々ならぬこだわりは食にも。駅弁リストには修善寺の武士のあじ寿司が。おぉ、私も先月食しましたぞ。2018/11/01
hnzwd
24
なかなか刺激的な表紙とタイトル。しかも筆者が俳優一家の高嶋兄という。。内容もSM、フェティシズム、俳優論、スピリチュアルと多岐に渡るが、共通するのは作者が"自分"というものを自覚的に隠さなくなった。という所でしょうか。会話調なのでインタビューからの書き起こし、っぽさはありますが、裏表の無さ、隠す気の無さは随所に感じられました。2022/06/06
G-dark
24
アングラ、エログロ嗜好を潔くさらけ出していて、もはや爽やかなくらいなので、好感度が上がりました。高嶋さんも「一番ダメなのは、遅咲きの狂い咲き」とおっしゃっているように、人間は抑圧され過ぎると大爆発して取り返しのつかないことになりがち。だから、こうして上手に自分のガス抜きをするのが大事ですよね。「頭に爪楊枝を突き刺してもらっているおっさん」とか、「師匠はサウナで出会ったナゾの人物」とか、「昔僕は女の子のマスカラを舐めとるのが好きでした」とか、「切腹パフォーマンス」といった面白そうなワードが続々と出てきます。2020/04/29
しまちゃん
13
ご本人が自らのSM好きを赤裸々に語っていると知り、図書館で借りてみました。変態紳士というタイトルから、もっともっと変態な内容かと思いきや、とても清々しい内容です。カミングアウトとかでなく、ただ自分の好きな事を伝える、そこにはきちんと相手への尊敬だったり、マナーがあったり。自然体で生活されている高嶋政宏さんをとても好きになりました。2022/12/26