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内容説明
森友学園、加計学園、陸上自衛隊PKO部隊日誌隠蔽。公文書をめぐってなぜこれほど問題が起きるのか。公文書問題の第一人者がその核心を衝き、根底にある問題点をえぐり出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kawa
23
モリカケ問題等、日本の行政の病理の内幕を知りたくて手に取った。しかし、前半は制度論が中心で、期待からするとやや肩透かしかな。それでも後半は、わが郷土の近くの満蒙開拓平和記念館を取り上げられるなど興味深い内容。結論としては、未だわが国の公的機関は、不都合な事実や情報は、国民になるべく知らしめないという、戦前の翼賛会体制とそう変わらない、残念な体制が残っていると思わざる得ない状況ということか。2018/11/03
てくてく
11
政府が作成する公文書は民主主義の根幹をなすものであり、歴史的検証のために正確に作成されかつ時を貫いて残されなければならない。日本においては公文書の管理や歴史を残すことに問題があることを公文書管理法、戦時資料などを素材に指摘している。読み応えのある一冊であった。2019/10/13
Ex libris 毒餃子
9
公文書管理について、制度・公的な実例(モリカケ問題)・準公的な実例(地域に根差した公文書保護)に立脚して論じた本。宮城県民ですが、地震に対する備えとして、古文書、公文書を整備するのは大切だと感じました。安倍政権における公文書管理の杜撰さは後の日本においてはマイナスしかないので、なんとかして欲しい。後世における評価に影響大。2020/05/28
オサム兄ぃ
8
政府の施策は紙に書いた文書で行われるのだから、これを記録した公文書は「民主主義の根幹を支える基本インフラ」「過去・歴史から教訓を学ぶとともに、未来に生きる国民に対する説明責任を果たすために必要不可欠な国民の貴重な共有財産」だ。世界の常識なのに、森友・加計に自衛隊の日記問題と、わが国の現実政治はアベコベで悲劇的。エビデンスに基づく行いこそが国際社会で信頼を得て、結果自国の利益になる以上、知る権利と、それを実体付ける公文書管理・アーカイブズを学ぶ意義は大きい。本書の刊行、は実に時宜を得たものといえよう。2018/11/23
わきが
2
昨今の公文書管理に関する問題や公文書管理の草の根運動などをわかりやすく説明している。2020/02/13