内容説明
地球46億年気候大変動の謎に迫る・地球を「生命の星」に変えた大酸化イベントはなぜ起きたのか? ・温室効果ガスは現在のなんと6倍! 白亜紀の超温暖化を引き起こした犯人は ・1000年以上、待機から二酸化炭素を隔離する驚異の熱塩循環とは ・最短で数年で10℃以上の寒冷化が起きた「意外な理由」 ・「温暖化が進めば、海面が10~60m上0m上昇」東京水没を示唆する最新シミュレーションの中身
目次
地球のからくり
太古の気温を復元する
暗い太陽のパラドックス
「地球酸化イベント」のミステリー
「恐竜大繁栄の時代」温室地球はなぜ生まれたのか
大陸漂流が生み出した地球寒冷化
気候変動のペースメーカー「ミラコビッチサイクル」を証明せよ
消えた巨大氷床はいずこへ
温室効果ガスを深海に隔離する炭素ハイウェイ
地球表層の激しいシーソーゲーム
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
香菜子(かなこ・Kanako)
27
地球46億年 気候大変動 炭素循環で読み解く、地球気候の過去・現在・未来。横山祐典先生の著書。世界中の名門大学で学ばれて世界中の研究所で研究員として気候変動についての研究生活をされてきた横山祐典博士のお話だからすごく説得力がある。温暖化が進めば自分が住む場所が水没するというシミュレーションを見ればびっくりする人も多いはず。気候変動や温暖化というキーワードに少しでも興味がある人が気候変動の第一人者である横山祐典博士から気候変動や温暖化を一から学べる良書。2022/06/27
yyrn
24
映画『デイ・アフター・トゥモロー』(04)は荒唐無稽な話ではなかったんだなというのが最初の読後感。地球温暖化により極の氷が溶け出し海水の塩分濃度が変わり、大気の安定に大きな影響を持つ海流の流れが変わって一転、北米が氷河に覆われるというストーリーだったが、本書ではまず地球黎明期(マントルの動きが酸素や二酸化炭素の増減に大きく関わっていただろうというスケールの大きな話)から始まって、大陸移動が寒冷化を招き、全地球凍結(スノーボールアース)がこれまで2度あったとするメカニズムの話や、地軸の傾きや楕円の公転周期、2022/09/17
ローレンツ🐾
21
著者含め、たいへん多くの地球自然科学に携わってきた方たちがいかに時間と労力を費やしてきたかという物語でもあった。それでも、まだまだわからないことだらけなのは当たり前のことだし、だからこそロマンを感じるのよねー!地球46億年の気候変動。いや〜、おもしろかったです!2020/06/09
fseigojp
13
チェンジングブルー 地球は生きている2020/01/13
Francis
12
タイトル通り地球が誕生してから地球の公転・自転、あるいは地殻変動などの要因により気候がいかに変動してきたかを科学者の業績を通して記述している。300ページ以上もある本だが、自然科学に興味のある人であれば面白く読めるはず。なお、SNSに表紙の写真を投稿したところ、内容を知りたい、と言うコメントがあったので現物を読んでくださいとお断りした。興味を持った本はすぐに現物を手にとって判断するのが一番である。すぐに現物を手に取れる環境にない時は良い書評をネットで探して判断して買うか借りるか決めましょう。2019/12/06