内容説明
手負いの女刑事が謎に迫る傑作サスペンス!
自宅のベッドで殺された女性の遺体からは、小さな皮膚片がいくつも剥がされ、持ち去れていた。現場を検証していたボストン市警殺人課の女刑事D・D・ウォレンは、何者かの気配を感じたはずみに階段から転落し、左肩に大怪我を負う。リハビリ中、ペインコントロールのためにクリニックを訪れたD・Dは、精神科医の女性アデラインに出会う。先天性無痛性であるが故に「痛み」を専門にした、という彼女。その矢先、第二の事件が発生した。ふたつの事件の類似性を辿ると、やがて40年以上前の連続殺人事件が浮かび上がる。その犯人はアデラインの実父であり、さらに彼女の姉もまた14歳で初めての殺人を犯し服役中だった――。
大好評D・D・ウォレンシリーズ『棺の女』の前日譚。残酷な運命の下に生まれた女医と、執念を燃やす手負いの女刑事のドラマティックすぎる傑作サスペンス!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
★Masako★
66
★★★★☆ 「棺の女」の前日譚。窒息死させられたうえ、皮膚を細く剥がされた女性の遺体が発見される。女性刑事D.D.ウォレンは、一人で現場検証中に何者かに階段から突き落とされ大怪我を負う。痛みの治療の為に訪れた病院でD.Dの担当になったのは、先天性無痛症を抱えた精神科医のアデライン。彼女の亡き父親はシリアルキラー、刑務所で服役中の姉はサイコパスだった。D.Dはアデラインの協力の下、犯人を追うが…。姉の夢、アデラインの夢。過酷な運命の中で生きてきた姉妹の結末とエピローグには涙😢 今作も夢中になって読んだ♪2024/01/24
ざるこ
60
リボン状に剥がされたいくつもの皮膚片。シリアルキラーの父の罪に酷似する殺人事件は模倣犯の仕業なのか?先天性無痛症で医者のアデラインと父親の遺伝子をそのまま受け継いだような姉シェイナ。数々の殺人を犯した姉と痛みを感じない妹は対極にいるようだけど双方から伝わってくるのは圧倒的な孤独感。抗えない衝動と治ることのない病。普通であることが出来ない姉妹。真犯人が導き出された時、シェイナの言葉「血は愛」の意味を理解する。熱血女刑事D.Dと共に無力さを味わう結末。ご都合展開が気になりながらもグイグイ読まされました。2019/10/30
星落秋風五丈原
50
自宅のベッドで殺された女性の遺体からは、小さな皮膚片がいくつも剥がされ、持ち去られていた。現場を検証していたボストン市警殺人課の女刑事D・D・ウォレンは、何者かの気配を感じたはずみに階段から転落し左肩に大怪我を負う。リハビリ中ペインコントロールのためにクリニックを訪れたD・Dは、精神科医の女性アデラインに出会う。先天性無痛性であるが故に「痛み」を専門にした。D・D・ウォレンが拉致監禁を生き抜いたフローラと出会う『棺の女』前日譚。『棺の女』でD・Dがフルで復帰できていないのはこの時の怪我が治っていないから。2023/11/03
あさうみ
39
ドラマチックな展開でした!無痛症という稀な題材も興味深い。犯人にも翻弄された。家族の絆、固唾を飲んで最後のエピローグを見守った。DDも女精神科医も好きキャラで魅力的です。あと、DDの犯罪学者な夫が素敵すぎるので、馴れ初めが知りたい…!2018/10/07
むつこ
32
「棺の女」の前のお話。それでもシリーズ7作目にあたるそうなので地元ではたいへん人気があるのだなと思う。題名「無痛の子」、意識したことのない無痛の病に驚くばかり。殺人犯の父親と姉を持つヒロイン・アデラインは精神科医になり主人公・D・Dと出会う。D・Dもいいけど相棒のフィルはもっと好き。 2022/05/16
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