立東舎<br> 歌人紫宮透の短くはるかな生涯

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立東舎
歌人紫宮透の短くはるかな生涯

  • 著者名:高原英理【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • リットーミュージック(2018/10発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
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  • ISBN:9784845632596

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内容説明

穂村弘推薦! 1980年代に彗星の如く現れ、突如姿を消した天才ゴス歌人。
その謎に満ちた生涯を、彼の作品と関係者の証言で追う、異色の伝記小説。

1990年に亡くなった紫宮透(しぐう・とおる)という歌人がいて、友人だったんだけど----。

歌人が遺した31首の短歌から紐解かれていく彼の生涯。
虚構と現実が入り乱れた作品世界で、「私」が見つけた真実とは。
1980年代の日本を舞台に繰り広げられる、当時の若者文化と短歌が混ざり合った「ザ・文化系」の青春グラフティ。
『ゴシックハート』『不機嫌な姫とブルックナー団』の著者、待望の書き下ろし長編小説!

●穂村弘・推薦文
極度に文系な魂のための青春のバイブル、ただし80年代限定版。

著者プロフィール
高原 英理(たかはら えいり)
1959年、三重県生まれ。小説家、文芸評論家。立教大学文学部卒業。東京工業大学大学院博士課程修了(価値システム専攻)。1985年、小説「少女のための鏖殺作法」で幻想文学新人賞受賞(選考委員は澁澤龍彦・中井英夫)。1996年、三島由紀夫と江戸川乱歩を論じた評論「語りの事故現場」で群像新人賞評論部門優秀作を受賞。著書に『怪談生活』『ゴシックハート』(立東舎)、『不機嫌な姫とブルックナー団』(講談社)、『うさと私』(書肆侃侃房)、『ゴシックスピリット』(朝日新聞社)、 『抒情的恐怖群』(毎日新聞社)、編著に『リテラリーゴシック・イン・ジャパン----文学的ゴシック作品選 』(ちくま文庫) など。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アマニョッキ

46
サブカル好きの魂が咽び泣く感激の一作。短歌を楽しみ、本文を楽しみ、脚注を楽しみ、もうどんだけ楽しんでも楽しみつくせない情報量。読んでいる間中ずっと脳内麻薬どばどば、ジューシーフルーツのごとしでありました。豊崎社長激推し&みんな大好きほむほむの帯=もっと読まれてもいい名作のはずではー?2019/09/10

なつ

36
斬新な形の小説。本編の下にある注釈も読んでたらすごく時間がかかった。この本に書かれた歌人である紫宮透の生涯、彼の周りの人の証言、31首の短歌解説。まるでノンフィクションを読んでいる感覚だけれど、全て創作。膨大な情報量が止めどなく溢れてくる。ここまで細かい設定を考えた作者の想像力には感服ですね。もし紫宮透が実在していたら好きになりそう。2020/04/19

Maki

23
「サブカル好きの魂が咽び泣く」なんてレビューを読んだものだから手にとるしかないよね。わたしはサブカル好きと言えるほどの人間ではないけれど。ほむほむの帯文にあった「ただし80年代限定版」とゆうのに最初は疑ってたけど読むほどに納得。リアルよりリアリティーって歌っていたのはわたしの神様ヒロトだけど、まさにリアルよりリアリティーな本。こんな世界があったら参加したかった。著者の知識量にうち震えた。楽しかったです。2020/03/05

iuba

3
短歌の読解や鑑賞について興味があったので、各章それぞれにひかれる歌、全三十一首の緻密な読み解かれ方・それぞれに評価されている解釈と亜流ではありながらこのような読み方もできる、と示されるものを読んでいるだけで、自分自身も短歌を楽しむ懐を広げられていくようで面白く読んだ。どこか浮世離れした紫宮の生き方、人々との関わり方は、生活に余裕があり、また己の才覚を頼みに生きることに恐れもない文化人の透徹した自意識が見え隠れし魅力を添えている。短歌という文化に触れる新しい形の小説にみえた。2019/03/22

がらす

2
夭折の歌人・紫宮透の生涯を、作品と関係者の証言から紐解くノンフィクション。……と見せかけて、紫宮透の存在も関係者の回想もすべて創作という読み物です。さまざまなエピソードから優しく憂いのあるひとりの歌人像が立ち上がり、文学史の1ページに確かな根を下ろしているようで、なんとも不思議な気持ちになりました。作品の解釈をめぐる論争や、用語の解説まで徹底的に作り込まれていて、作者に頭が下がります。万人受けするタイプの本ではないかもしれませんが、しっかり評価されてほしいと思った一冊です。2020/04/11

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