内容説明
入社10年の風間京太は、気難しい社長の出張に随行を命じられた。お眼鏡に適えば、大出世。機嫌を損ねたら、お先真っ暗。社長は現地にいる元愛人との逢瀬を企んでいるが、夫人からは二人の密会を阻止せよ、と厳命されており…。風間の選択は!?(「随行さん」)ほか、サラリーマンの哀歓を描く全10編。不条理な職場や理不尽な上司に喘ぐ、若い読者こそ必読。働き方のヒントは、昭和の名作にあった!
目次
随行さん
威風堂堂
目録さん
一寸の虫
英語屋さん
颱風さん
もう手遅れ会
鏡の中の顔
流 氷
料亭嵯峨
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Smileえっちゃん
57
サラリーマンの哀歓を描く10篇からなる短編集。一時サラリーマンに憧れ、源氏鶏太さんにハマった時があったがこれは読んでなかった。1951年初刊とか…時代が違い、お金の価値も違ってるけど、短編なので軽く読めました。2022/01/14
康功
35
私の故郷、富山県の直木賞作家であるがために、突然読みたくなった。作者のサラリーマン生活をヒントに繰り広げられるエピソードは、ノスタルジックな短編小説ばかり。60年も前の小説が、数年前に文庫になっても、古さを感じさせないのは、今も昔もサラリーマンの悩み事は大変わりしないという事であろうか、、、作品の中では「流氷」「英語屋さん」が好きである。サラリーマン生活を終えて、思い出に浸りたくなったら、再読しよう。それまで長い年月を大切に本棚で保管しておきたいと思った。 自分だけが辛いんじゃない!サラリーマン頑張れ‼︎2019/06/10
NORI
24
1951年直木賞。昭和20年代のサラリーマンの実情と悲哀を描いた作品群。 表題作の「英語屋さん」は、昔読んだことあるかも?何となく覚えていた。 学歴はないが英語スキルだけ突出している男性。戦後重宝されて活躍はしたものの、学のなさと要領の悪さ、クセ強めの性格が災いし、正社員としての待遇を得られず、嘱託から上に行けなかった"英語屋さん"。面倒くさい奴扱いに反発し、そうするからまた煙たがられるというドツボにハマった、哀しい中年男の最後の意地。 2025/11/01
ひより
21
昭和20年代のサラリーマンってこんな感じだったのか。 時代を感じさせる描写がちょこちょこ出てきて興味深かった。 だけど人間模様は今も昔もそう変わらないものなのだな。 こんな人がそばにいたらイヤだなぁと思う人が結構登場するのだけど、読み進めていくうちになんだか気の毒に思えてつい同情してしまうのは著者の筆力ゆえか。2024/02/20
tokko
20
新潮社から出ていた『The Penguin Book of Japanese short tories』には入っていなかったけれど、オリジナルには収録されていたんですね。この「英語屋さん」は入っていて欲しかったなぁと思います。ところで源氏鶏太さんは富山出身だったんですか、知りませんでした。作中に富山弁では「イ」を「エ」と発音するというくだりがありますが、富山出身の家内に聞いたら「んなアホな」という顔をされました。方言も時代とともに標準化されているのでしょうか。2019/09/10




