内容説明
一億人を振り向かせる!
――日本音楽史上最強の1980年代に大ヒットした、数々の名曲のイントロに耳を傾けてほしい。
あの時代のプロフェッショナルたちの野望と情熱に触れれば、わずか十数秒で心をつかむ魔法の秘密が知りたくなる……。
1980年1月1日、沢田研二「TOKIO」発売。♪ジャッ・ジャラ、ッチャ、ッチャというギターサウンドから幕をあけて、「ルビーの指環」「アンジェリーナ」「時の流れに身をまかせ」「悲しい色やね」「トランジスタ・ラジオ」「夏の扉」「My Revolition」「大迷惑」「ジュリアに傷心」「B・BLUE」「唇よ、熱く君を語れ」「Romanticが止まらない」「君は天然色」まで、80年代最強のイントロ40を、あの時代の空気感とともに語り尽くします。
歌謡曲とニューミュージックが、緊張感をはらんだまま融合し、90年代のJポップへと変質していくまでの一瞬の奇蹟、「最強音楽」の秘密に、スージー鈴木が迫ります!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポップノア@背番号16
72
ポップとラディカル、アナログとデジタル、進化と成熟の比率が黄金率で極まった80’sのヒット曲は最強と語る筆者。そのイントロに特化した本書は、TV「カセットテープ·ミュージック」の内容と正直大差無いが、マリーンズファンという所も含めて嗜好が似ているので充分楽しめた。「恋人にするなら80’sイントロ、結婚するなら70’sイントロ」「松田聖子のパワーボイスは160キロ」等、謎ワードを散りばめつつも解り易く解説。「My Revolution」で有名な故大村雅朗氏の功績が知れるのも◎。個人的にも1番はマイレボかな。2020/12/26
Kazuko Ohta
27
深夜に放送していた頃はかかさず観ていた“ザ・カセットテープ・ミュージック”。ゴールデンタイムに昇格して1時間番組になってからちょっと遠のいていましたが、最近また観るようになりました。目次を見てほとんどの曲を知っているという人は間違いなく楽しめると思います。イントロを思い出せなかった曲はYouTubeで検索しつつ。なんか好きなんだなぁ、80年代の曲。同番組で取り上げられたテーマの中では、イントロではなくアウトロの話も面白かったから、スージーさんにはアウトロで1冊書いてほしいものだけど、さすがにそれは大変か。2021/08/05
ひよ亭
26
今まで読んだ本と重複している部分が多々あるけれど、それなりに面白い。斬新と思われたイントロも結構サンプリング化されていたのだと言うこと、けれどそれは過去への音源へのリスペクトがあるというのが例をあげて紹介されていた。2021/05/27
M H
13
80年代名曲のイントロを語る本。当時の作曲・編曲事情を挟みつつ、メロディやコード進行を解体して名曲たる所以を読み解いている。コード進行云々は全くわからなかったが、同じ著者による「1984年の歌謡曲」「1979年の歌謡曲」と併せて読むと、一時代を築いたスター、作曲・編曲家の人間的、音楽的な繋がりがみえてきて楽しかった。それにしても「探偵物語」って本当に素晴らしい曲だ・・・。脳内で再生されてじんわりしてしまった。2018/10/12
五月雨みどり
11
3連休(8月は多忙で残業続きだったのだけど,20日金がポッと空いたので急遽夏休み)のお楽しみは80年代縛り! 名曲・胸熱曲のオンパレードで,いやいやヨは満足じゃ。全部脳内再生できるもんね(あの時代にティーンエイジャーに産んでくれた親に感謝よ!)。子供のころから製作者クレジット大好物だから,編曲者の名前も見覚えアリアリだし。ただ惜しむらくは,自分楽器できないから(義務教育でやった最低限のカスタネット・木琴・縦笛くらい),「コード」進行の概念に乏しいこと。でもそれでも十分楽しめた。80年代,バンザイ!! 2021/08/20