講談社文庫<br> 死角 オーバールック

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講談社文庫
死角 オーバールック

  • ISBN:9784062768504

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内容説明

深夜、ロスの展望台で発見された男の射殺体。後頭部に二発。怨恨か処刑か――。殺人事件特捜班での初仕事に意気込むボッシュだが、テロリストが関与している可能性が浮上。FBIの捜査介入に阻まれながらも、ボッシュはひたすら犯人を追う。十二時間の緊迫の捜査を描く、スピード感溢れる傑作サスペンス。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

140
本書で描かれているのは9.11後のUSAの姿。滑稽なまでにテロ、特に中東アラブ系アメリカ人に対して過敏になり、噂やタレコミを信じて警察はじめ政府の組織が総動員される。まさに大山鳴動して鼠一匹の感。未曽有のテロ事件というサスペンスが実は真っ当な本格ミステリだった事にも驚かされた。作者が見せてくれるのは新しい刑事小説の形だ。作者の視線は常に過去に向いていながらも現代アメリカに見事に融合させる。私は今本当にとんでもない作家の作品を読んでいるのではないかと毎回読み終わるたびに思う。それは今回もまた変わらなかった。2019/05/19

ケイ

133
ボッシュシリーズは、これ以上無作為に読まずに最初から読み直すと決めたのに…、最初の献辞『「アラバマ物語」を渡してくれた図書館司書に捧ぐ』に読まずにはいられなくなった。セシウムが出てくるが、震災後の今となってはその扱いが少し軽い気もする。何が面白いのか分からないがとにかく夢中になって読んでしまうコナリー。今回は全体の流れとは別に、個々のシーンでニヤリときてしまううところが多かった。気が効いているなという細部。『Dr.HOUSE』言及とか、「ボッシュ」とレイチェルに呼び捨てにされてニヤリとしたりとかね。2017/12/22

KAZOO

60
また部署を別の場所に移しての話です。ただ今までのFBI捜査官とのつながりはきれずに続くようです。よる夜中にずうっと犯罪捜査にかかわるものの、どちらかというと今までの事件よりもコツコツしていくよりもスピード感がある話になっています。まあそれはそれで面白いのですが何か物足りない感じになっています。ましてエコー・パークを読んだ後ではそう感じるのかもしれません。2015/04/05

ほちょこ

35
ボッシュシリーズが上下巻になってないと、なんとなく短編のような物足りなさを感じてしまう。ひねりがないというか。それにしても、S・キングの小説を持ち歩いていた目撃者を「しょぼくれた人間のしょぼくれた所持品」と言ってしまったコナリーさん、どうよ?2019/09/05

28
う~ん、ボッシュさんの事件にしたら、敵がしょぼいような(^^;そして、このシリーズは、上下巻じゃないと短く感じちゃう。2019/10/27

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