内容説明
鬱をはじめとする心因性の病が発達した近未来。100万人に1人の割合で発症する「嘘アレルギー」を持つ如月瑞穂(きさらぎみずほ)は人とあまり関わることなく大学に通っていた。ある日、金をたかりにきた同級生・ふみから助けてくれた渉(わたる)の一言で、発作を起こし失神してしまう。これまで交流のなかった学生たちが、実直な性格の瑞穂を中心に少しずつ変わっていく様を描いた青春小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ami*15
49
瑞穂の「嘘アレルギー」が彼女自身や3人の大学生の日常を変化させていく。正直に言わなければならないこと、嘘は悪いことだけではないことを感じた物語だったと思います。今まで嘘アレルギーに振り回されてきた瑞穂だったけど、渉やその他の仲間との交流を通じて自分と嘘との付き合い方に気付くことができて良かったです。それにしても「嘘」という言葉が絡む物語や音楽が楽しめないのはとても辛すぎる。個人的には嘘アレルギーやふみの事情に関する説明がもう少し欲しかったし、なんとなく文章が読みにくかった作品でした。2018/10/22
yamakujira
3
通りすがりの渉が女子ふたりの会話に嘘を指摘したら、ひとりが倒れてしまった。救急搬送された瑞穂は、嘘を吐かれると発作を起こす「嘘アレルギー」だった。金をたかっていたふみ、日常的に嘘を吐く明菜も交えて、いつしか4人の交流が始まり、瑞穂の存在が3人を変えていく。嘘アレルギーって嘘を見抜く能力かと思ったら、嘘だと自覚しなければ発症しないという設定が、心因性のリアリティーを担保しておもしろい。気楽な青春小説を読みながら、社交辞令に選挙公約、商品偽装や投資勧誘、嘘にまみれた現実社会に嫌気がさすな。 (★★★☆☆)2020/03/28
Renka☆*
2
嘘をつかれてしまうことで発作を起こしてしまう「嘘アレルギー」。瑞穂の症状が悪化していくところを見るのが少し心苦しかったけれど、最後のシーンで目が潤んで、こういうジーンとする本久しぶりに読んだなって実感した。たまに偶然の出会いで見つけるこういった本、とても好き。2021/12/23
MAMI.
2
★★★☆☆2020/04/27
モブ2
0
嘘をつく若しくは嘘を聞いたら発作が起きるって物凄く生きにくいと思う。良い悪いは別にして世の中に嘘は溢れてるし大学に通えてるだけで奇跡だと思ってしまう。お父さんの気持ちも分かるなぁ。大事だからこそ真綿に包む感じで一度でも発作をおこさすような人間は信用が出来ないとなるのは仕方ない。これから困難が何個もあって前途揚々とはいかないだろうけど2人で乗り越えることを信じています2022/02/13
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