角川書店単行本<br> 八百長リーグ 戦時下最大の野球賭博事件

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角川書店単行本
八百長リーグ 戦時下最大の野球賭博事件

  • 著者名:山際康之【著者】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • KADOKAWA(2018/09発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041071854

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内容説明

戦時下の貴重な娯楽として国民を楽しませていた職業野球に闇の手が伸びる――。昭和11年、巨人軍、タイガースなど七チームによる職業野球リーグが発足すると、連盟はすぐさま、大リーグで起きた八百長事件を懸念して、防止策を急いだ。しかし、それをあざ笑うかのように、不正をはたらく選手が現れた。そして、他のチームへと拡大の様相をみせていく。選手たちを召集する巨人軍。苦悩する沢村栄治……。なぜ選手たちは、連鎖するように次々と不正に手を染めていったのか。戦時下の八百長事件を、当時の資料や証言を丹念に積み重ねることにより追跡していくと、浮かび上がったのは、今なお繰り返し起こるプロ野球界の不祥事の本質だった……。賭博の予想に使われた野球雑誌をはじめ、戦前・戦中の貴重な写真、資料、新聞記事を多数収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ようはん

9
戦前〜戦中の日本プロ野球は次第に戦争に翻弄されていく悲劇的なイメージがあり、同じ著者による「兵隊になった沢村栄治」辺り等で詳しく書かれているがその一方で本書では待遇面の不満等から後年の黒い霧事件同様に八百長に手を染める選手達が続出していた事の暗黒面が書かれている。黒い霧事件の時南海ホークスが処分された選手が出なかったのは鶴岡監督がチームを掌握して疑惑の選手をトレードで追い出したからと聞いていたが、その背景は監督が現役途中で出征していた間にチームが八百長汚染されていたという背景があったとは。2019/08/25

お昼の書棚

3
「プロ野球不祥事の構造」 多くの選手たちが戦地にむかう戦時下で八百長が行われていたというプロ野球の実話である。賭博の実態、選手に近づく賭け屋、八百長の手口など、これまで知られることのなかった負の歴史を数多くの資料を発掘しながら再現している。巨人の沢村栄治やタイガースの景浦将なども登場しながら、不正に手を染める選手と食い止めようとする連盟、そしてせまる警察の捜査と話しは展開し、読物としてもおもしろい。繰り返されるスポーツ界の不祥事への警鐘が伝わる。2018/11/26

charuko

2
昭和初期の野球賭博事件が題材。よくここまで調べたな、と読みながら舌を巻いた。事件そのものだけでなく周辺の事情も調べ上げて、ひとつひとつの事実を丹念につなぎ合わせて、なぜ事件が起こったのかを浮かび上がらせている。未成熟な組織、予兆の見落とし、自浄作用の欠如。完全に謎が解き明かされたとは言い難いかもしれないが、本書が世に出ることで、この事件が風化せずに次世代へと事実が伝えられるという価値はある。昭和野球のみならずスポーツをめぐる社会問題に興味を持たれる方にはお勧めしたい一冊である。2018/10/01

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