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内容説明
古来、日本人は自然に寄り添い、時季を楽しんできた。旬の食べ物、花や野鳥、気候や年中行事……折々の暮らしに根ざしたテーマを厳選し、時事的な話題・歴史的な出来事を入り口に、四季折々のことばの語源と意味を解き明かす。「『春はあけぼの』は平安朝の人々の美意識ではなかった」「西行の詠んだ『花』は何か」「あじさいは平安朝の女流文学には出てこない」など、文学の知識も学べる古典文化の案内書。
目次
第一部 正月/第二部 春/第三部 夏/第四部 秋/第五部 冬/第六部 京都文化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レアル
53
日本には四季がありそこに文化がある。そんな文化が育まれ祭事となったり、しきたりという形になり私たちに受け継がれている。そんな伝統的なモノを改めてこの本を読むと奥深さと素晴らしさに気付かされる。私的には西行がマイブームなので西行の和歌、そしてその西行を敬慕した松尾芭蕉の和歌と東大寺の修二会に印象深い!また『竹取物語』については「竹とは木か草か」なんて問から始まり、よく絵本に描かれている「竹をスパッと斜めに切られた中に姫がいる」と言うあの場面について「あれは絵本が印象付けた場面」というものまで幅広い。2019/08/19
maekoo
8
温暖化で四季が失われつつある現在、何気ない日常や生活に浸透している歴史ある美しい日本の時季の習俗や言葉の語源や意味を知る良書! 古典文学に関わる様々な四季の自然や年中行事の歴史的な謂れや意外な事実も知れ、京都散策や各旬季の自然や文化を更に深く楽しむ事が出来ます! 「朧月夜」の歌詞の意味や「古池や・・・」の真実、葵祭を取り入れた源氏物語のもう一つの掛詞的表現等々、面白く古典が更に楽しくなる話がてんこ盛りです! 帯にある通り「日本文化の奥深さに感嘆」です! やはり日本は旧暦が合ってるとつくづく思いました。2022/10/21
Noelle
6
四季折々の二十四節気や行事ごとを掘り下げていくと、古典にその源を探ることになる、まさに、そんな新旧暦と古典を楽しく、トリビア的に綴ったエッセイ。香道の組香の折に語られる古典のあれこれがほぼ本書で語られていることに驚くことではないのだが、それが日本文化の源泉であり、古典文学と教養が現在の日本人の心性の根底にあることを再確認しますね。小学唱歌の「花」の下敷きが「源氏物語 胡蝶の巻」とか「蛍の光」や「仰げば尊し」の顛末など、話題は縦横無尽に現代と古典を隣り合わせに語られる。明日、絶対、誰かに語りたくなりますよ。2019/10/04
路地裏のオヤジ
5
図書館本。昔の日本人の素晴らしさ。それを今に伝えている日本の古典の素晴らしさを再認識した。2020/08/09
Gaudi
3
上賀茂神社と東寺の五重塔のてっぺんが同じ高さだとか。京都の街を自転車で走れば、その高低差を感じることができます。 何度訪れても楽しめる古典文学の街。来年もまた訪ねてみようと思います。2018/12/15