講談社文庫<br> 黄金流砂

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講談社文庫
黄金流砂

  • 著者名:中津文彦【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 講談社(2018/09発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061833111

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内容説明

義経は、平泉で討たれたのではない。頼朝の追捕の手を逃れ、ひそかに北へと脱出していた……。高名な歴史学者が盛岡のホテルで殺され、事件の鍵は意外や、義経北行説にからむ謎の古文書に! 駆け出し記者・法願総一郎の行く手を、解読不能の古代和文字がはばむ。暗号推理の興奮も満喫させる、江戸川乱歩賞受賞作。名作ミステリー長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ジャムうどん@アカウント移動してごはんになります

41
貸して頂いた。乱歩賞受賞作、さらに言うならば「焦茶色のパステル」と同時受賞した作品なそうですが、あちらと比べてしまうと読まれた数が圧倒的に少ない・・・。しかし、内容の方はなかなか面白かったです。作者様の出身地が私が現在在住している県のためか、地理的なことで引っかからなかったのが良かったのでしょうか。奥州藤原氏と中尊寺をうまく絡ませつつ、後半にかけてぐんぐんと盛り上げていく過程は感動もの。個人的には、事件のトリックよりも古文暗号の解読が気に入っています。暗号ものの中でも忘れられぬ一作となりました^^2016/07/17

MIKETOM

6
第28回乱歩賞。この手のミステリーは蘊蓄を語るものが多い。『写楽殺人事件』の写楽にまつわる蘊蓄とか。本書はたくさんの蘊蓄を披露している。奥州平泉の藤原三代の歴史や頼朝との確執、義経の北への逃避行、黄金伝説やら古代文字など。これらは扱い方次第ではメインストーリーの邪魔になったりすることもあるが、本書では本筋のストーリーをうまく補完する形で語られていて興味深く読まされてしまった。アリバイトリックと暗号解読がメインの謎。平泉の金色堂に解読の鍵を設定するなど作者のこだわりが垣間見えて好感が持てた。まずまずの良作。2016/11/23

わさび

5
図書館で閉架の文庫本を借りたら、昭和59年8月15日の第1刷だった。味がありすぎるたたずまい…。 焼石岳には昨年、牛形山と無名峰・南本内岳は今年登頂。銅を産出した水沢鉱山の稲荷鉱坑口も訪ねたので、この本を読むのにこれ以上ベストのタイミングはなかった。 私にとって藤原経清は、高橋克彦さんの炎立つ(途中までしか読んでないけど…)なので、この本の描写はイメージが全然違う。全然奥州に寄り添ってくれてない。 日本史が好きな人、山が好きな人、暗号推理が好きな人にオススメ。2019/07/31

アヴィ

3
晩年まで作者がこだわり続けたテーマが義経北行伝説。乱歩賞を受賞した本作が全ての始まりであり、同テーマの著作は多くあるが、最高傑作かもしれない。現代のミステリー部分も良くできているが、やはり奥州藤原氏が彼の地域で力を発揮出来た源泉でもある黄金。ラストの壮厳な風景はあまりにも煌びやか。2024/12/22

東森久利斗

3
これぞ、乱歩賞。乱歩賞受賞作品のセオリーがてんこ盛り、具の種類が豊富で大味、どの具の味もぱっとしない、全部のせミックスのお好み焼き風な作品。お腹いっぱい、満足感を得るには充分。それぞれの具は、どれも魅力的で美味しいんだろうけど。惜しい・・・2017/07/30

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