ワニの本<br> 平和主義は貧困への道

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ワニの本
平和主義は貧困への道

  • 著者名:佐藤健志【著】
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  • ベストセラーズ(2018/09発売)
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  • ISBN:9784584138847

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内容説明

「バカをやるのは利口者!
やはりブルース・リーは正しかった。
“考えるな、感じろ”さあ、目を開け。」
―――――――評論家・中野剛志氏、絶賛!

だけど、日本は大丈夫!

わが国の平和主義が、非現実的な観念論に終始しがちなことは、よく知られている。
それにより、戦争の危険がかえって高まりかねないことも、しばしば指摘されてきた。
「平和主義は戦争への道」というわけだが・・・

誰も気づかない事実を明かそう。
平和のもとで、国はたいがい繁栄する。
ところが戦後日本の平和主義は、貧困を不可避的にもたらすのだ!
平和主義、それは貧困への道なのである!!

さらに、誰も気づかない事実を明かそう。
わが国の保守は、平和主義の非現実性を長らく批判してきた。
ところが、ほかならぬ保守も、自覚しないまま平和主義を信奉しているのだ!
右も左も貧困が好き! 日本が落ちぶれてきたのも、当然の話ではないか?!

こうしてわが国は、誇りと絶望のはざまで対米従属の経路を歩む。
そのことを批判する主張も、決して珍しくはない。

しかし、誰も気づかない事実を明かそう。
従属が深まり、行き詰まれば行き詰まるほど、日本人は爽快になってくるのだ!
対米従属の末路、それは爽快なものなのである!!

「何だって、そんなバカな! どうしてそんな話になるんだ?!」

あなたの疑問はもっともである。何かがおかしいのは明らかだ。とはいえ、おかしいのは何なのか?

日本の低迷や没落の陰にひそむ、7つの真実をさぐることで、
「利口な者ほどバカをやらかし、国の方向性を誤る」現状を脱却し、未来にいたる道を示す。

序章  賢いほどのバカはなし
第一章 平和主義は貧困への道
第二章 平和主義は少子化への道
第三章 愛国は虚妄か、さもなければ売国だ
第四章 経世済民のために経世済民を放棄せよ
第五章 従属徹底で自立をめざせ!
第六章 政治は口先と言い訳がすべて
終章  不真面目こそ未来を拓く

パターン化された発想を捨てろ。
考えるな、感じろ。
そして、目を開け。
もう一度、カバーの美女を見つめるのだ・・・

だけど、日本は大丈夫!
──ということにしておこう。

著者略歴
佐藤健志(さとう・けんじ)
1966年東京都生まれ。評論家・作家。東京大学教養学部卒。1989年、戯曲「ブロークン・ジャパニーズ」で文化庁舞台芸術創作奨励特別賞受賞。
主著に『右の売国、左の亡国』『戦後脱却で、日本は「右傾化」して属国化する』『僕たちは戦後史を知らない』『夢見られた近代』『バラバラ殺人の文明論』『震災ゴジラ!』『本格保守宣言』『チングー・韓国の友人』など。
共著に『国家のツジツマ』『対論「炎上」日本のメカニズム』、訳書に『〈新訳〉フランス革命の省察』、『コモン・センス完全版』がある。
ラジオのコメンテーターはじめ、各種メディアでも活躍。2009年~2011年の「Soundtrax INTERZONE」(インターFM)では、構成・選曲・DJの三役を務めた。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

さきん

28
平和主義と貧困に何の関係があるのか疑問に感じるかもしれないが、根底には繋がっている。もちろん平和主義には2種類のタイプがある。一つは武力を辞さない姿勢を示すタイプ。もう一つは経済的圧力などあくまで外交で対抗するタイプ。日本は後者のタイプであるが、景気回復に必要な国債発行、財政出動は戦争時の経済政策と重なり、財政均衡を志すことは、貧困からの脱出に躊躇し、非常時の軍備も整えることができない後者の平和主義につながっていくことになる。2018/10/08

hk

24
どうにも著者の筆致はアルコールの香りがする。論理の飛躍や破綻そして自己愛がてんこ盛りだ。いや著者の中では繋がっているのかもしれないが、伝えるためには読者の中で繋がるよう工夫をこらさなければならないのではないか。…という訳でワタシにとっては論理展開に得心のいかない一冊だ。しかし「国家から家を引き算したのが戦後日本”国”」「愛国心は国民の忠誠心、ナショナリズムは国の包容力・求心力?」「GHQの二面性~米の建前と本音」…などなど面白そうなアプローチが散見されるので独善的な筆致を修正して捲土重来してもらいたい。2019/02/01

金吾

23
△考えは理解できます。ただ同じようなことの連呼なので、読んでいて疲れました。2025/06/19

鉄人28号

17
☆☆ 第1章の「平和主義は貧困への道」という考えはよく理解できた。同感である。本書によれば「平和主義」とは、「他国との利害対立が、武力衝突(戦争)にいたることなく調整・解決されている状態」を何より重要と見なし、この状態が維持されることに最大の価値を見出す立場」と定義づけられている。しかし、この平和主義を貫けば「平和」が維持されるとは限らない。戦後、我が国が戦禍を被ることがなかったのは、冷戦下においてアメリカの庇護を受けたことや特需にはじまる高度経済成長があったことなどの好条件が重なったからである。2021/10/19

Artemis

16
戦後の日本が歩んできた道は、いろんな人の思惑によってなるべくしてなった。本質を知っているのはごく限られた部分で、口当たりの良い表面だけ見せられて都合よく流されている感は否めないけど、こう言う思考の人がいる、それが発信できる状況にあると言う点に置いて日本は平和だと思う。2020/03/13

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