内容説明
「弱い」阪神百貨店を「強く」した、サラリーマン社長の大改革とは? 「弱小集団からどこにも負けない店になるには食品しかない」。どの百貨店も利益率の低い食品に見向きもしなかった頃、デパ地下に目を付けた経営者がいた。阪急、大丸、近鉄など錚々たる百貨店が揃う関西にあって、それらの後塵を拝していた阪神の三枝輝行である。一介のサラリーマンとして入社し、さまざまな改革に取り組みトップにのぼりつめ、ついには実業家としてその名を轟かせた三枝の痛快な会社人生と、それを支えた発想力、仕事哲学とは?
目次
プロローグ
第一章 デパ地下日本一
第二章 独立独歩
第三章 入社早々
第四章 喧嘩サラリーマン
第五章 社長就任
第六章 手腕
エピローグ
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐々陽太朗(K.Tsubota)
85
ひと言でいうと「覚悟を持って全力で事に当たる」ということかと思いました。心に残ったものを箇条書きで書き留めておく。 弱者の逆転戦略「ランチェスターの法則」 何かを変える時はスタート段階が一番辛い 愛情のかけ方一つで売り場は流行りもすれば廃れもする 誠意を尽くして押す局面では押すが、逆に譲るべきところは相手を慮って譲る これは無理と決めつけず、何でも試してみること 利害関係のない友人知人を持つ 2018/07/31
よこたん
49
“なんで、儲かりもしない食品にわざわざ力を入れて取り組むんや、あほとちゃうか” 遠い昔、通学通勤の道すがら、時々お世話になっていた阪神百貨店。大阪梅田には、大丸や阪急百貨店もあって、「服を見るなら阪急、食べ物を買うなら阪神」だったなあ。地下の食品街はものすごい活気で人並みに酔いそうになった。そしてタイガース優勝セールの狂乱ぶり(人が多すぎて駅にたどり着くのが大変だった)は、いまだに忘れられない。常に阪急と張りあおうというにおいがプンプン(阪急はそんなにおいなし)だったけど、こんな紆余曲折があったとは。2020/10/16
Kaz
34
子供の頃から甲子園の帰りに寄っていた、阪神百貨店の名物社長の一代記。一時期、阪神百貨店のデパ地下は日本一と喧伝されていたが、私が好きだったのは、スナックパーク。うどん、カレーライス、お好み焼き、ちょぼ焼き、いか焼き、そして回転焼きの御座候…。高くて美味いのは当たり前、安くて美味いものを出すのが本当の良い店。そう考えるとこの場所は、確かに日本一だったかも知れない。百貨店って浮世離れした職場というイメージが強いが、実際には店ごとの序列に基づく熾烈な競争がある。トップの阪急に挑み続けた、彼の仕事ライフは痛快。2020/03/05
tetsubun1000mg
5
大阪出身ではありませんので、三枝社長の事は全く知りませんでした。 以前甲子園に野球を見に行った際に、阪神電車に乗る前阪神百貨店の地下で弁当を買っていこうと思い、フロアに来ると明るく活気があり展示も広くボリュームがありすごい食料品売り場があると、びっくりしました。 これを作った人がのちの社長になる話で、型破りで一本気なおよそ百貨店には似つかわしくないのではと、思われる人でした。 酒も飲まず、私利私欲にとらわれず、自分の道を進む姿に経団連の元会長土光さんを思い浮かべました2018/07/30
アーク
4
いやー愉快痛快。関西人ならではのはっきりした物言いと、上司や会社、そしてテナントや取引先との対決さえ厭わずに百貨店改革を推し進めていく三枝氏が実在の会社員だったというのが凄いよな。何より仕事に対する燃え上がるような情熱と真摯な姿勢に心打たれた。一流の人っていうのは、空気を読まずに空気を作るものだという。それを体現しているのが三枝氏なんだな。僕の仕事は百貨店とは全く違うけど、この情熱には学ぶべきものが多々あるな。読んでいてワクワクしたビジネス書。2018/08/22
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