薩摩の密偵 桐野利秋 「人斬り半次郎」の真実

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薩摩の密偵 桐野利秋 「人斬り半次郎」の真実

  • 著者名:桐野作人【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • NHK出版(2018/09発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784140885642

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内容説明

幕末維新期きっての剣客「人斬り半次郎」として知られる桐野利秋とは、果たして何者だったのか。司馬遼太郎が描いた人物像の検証から、幕府と雄藩の間で繰り広げられた情報戦の内実、維新後に陸軍少将に大出世できた本当の理由、西南戦争での壮絶な最期まで。激動の時代に暗躍した西郷隆盛の懐刀の実像に迫る、初の本格評伝。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

年越しそばそっくりおじさん・寺

56
歴史小説家・伊東潤のTwitterにあったが、近頃は司馬遼太郎や山田風太郎の本が売れず、池波正太郎や藤沢周平は売れ続けているそうである。思えば歴史の面白さは学者や研究者が新書で毎月、書き下ろし時代小説のように披露してくれている。有り難い事である。しかし歴史学者の新書はともかく、研究家の新書は玉石混淆である。トンデモ本もある。そんな中、この桐野作人と乃至政彦、渡邉大門の本は良い。ハズレ無しである。知ってる様で知らない桐野利秋伝のリアルが実に面白い。人斬りなんかじゃなく、神出鬼没の密偵なのである。お薦めする。2018/09/12

skunk_c

42
幕末・維新期の個性溢れる名脇役ともいうべき薩摩藩士中村半次郎こと桐野利秋の評伝。幕末期は浪人として長州藩などにも近づき、密偵として情報収集に努めると共に、人脈も築いていたという。薩長同盟にも絡むのだが、本書では坂本龍馬の陰に隠れて目立たない中岡慎太郎を高く評価している。興味深い。戊辰戦争では会津城明け渡しで軍監としての役目を果たしている。人生の絶頂かもしれない。その後は軍人として活動、明治6年政変後は薩摩に戻り西南戦争で戦死。なお、本書では明治6年政変については西郷征韓論説に立ち、桐野もそちら側だとする。2020/01/21

ようはん

18
「人斬り半次郎」の異名で知られる桐野利秋こと中村半次郎は確かに優れた剣客であったものの、異名も含めて人斬りのイメージは池波正太郎とかの後世による創作によるもので、実際は有能な密偵として情報収集にあたった活躍の方が多い。とはいえ西南戦争での薩摩側のグダグダ振りの酷さはこの本でも感じられる。有能な軍人で西郷と一歩引いた立ち位置であった半次郎でも政府軍の実力を見誤ってしまった。それでも武士としての誇り高さを堂々と貫いた最期であったと思う。2022/03/05

からす

17
今まで読んできた歴史小説とは違う見解に、改めて「桐野利秋」という人物の新たな面を見つけた、という感じだった。時代が激しく動く中で、自分の生き方と時代の流れに翻弄された傑物だったのか、と。2019/02/10

7
幕末維新期きっての剣客「人斬り半次郎」として知られる桐野利秋の実像に迫る本。歴史小説の作り出した「人斬り」のイメージとは異なり、幕末期では長州藩の諜報家、明治維新後には陸軍少将、西南戦争では西郷隆盛と異なる解決策を模索するといった、薩摩藩におけるサポート役の一面が当時の資料から検証されている。薩摩武士・国権論者であった彼は西郷隆盛に近い所もあるのだが、下野後は開墾を推し進めたりと、私学校や西南戦争に批判的な姿勢もある。理念や思想は人生の指針にはなるが、場合によっては選択肢を減らし、自由に動けなくなる。2018/11/30

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