内容説明
先史時代のアルタミラ洞窟壁画から、ローマ時代、イスラームとレコンキスタの時代、絶対王政の時代を経て、ナポレオン支配とスペイン内戦、そして≪ゲルニカ≫の帰還まで。スペインという国の歴史をたどりつつ、時代時代の美術の特質を浮き彫りにする。「天才」に代弁させることで事足れりとしてきたスペイン美術史を書き換え、スペインらしさの源泉を探る。(一部カラーあり)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
松本直哉
22
副題のとおり幾重にも積み重なる層、ゴート、イスラム、ユダヤの文明、またフランドルやイタリアの影響、それらが渾然一体となってスペインの美術史を織りなしてきた。とりわけ、フランドルの影響下のイスパノフラメンコ様式は、同時代に並行して現れる両国の音楽の相互関係と併せて見ると面白い。幾重もの層の底辺にある〈スペイン的なもの〉も確かに存在しているように見える。例えば肥満や老耄や死など醜いものを直視して描く写実主義、それはおそらくゴヤで頂点に達するが、石器時代のアルタミラの壁画にすでに歴然としていたのではなかったか。2025/04/02
みかん。
8
日本初のスペイン美術史の通史の一冊。スペインに関する歴史の基礎的な勉強にもなる。またスペインの建築史を併記しています。2022/10/01
ひろ
3
美術史なんだけど、前半やたら建築の内容が多いような気がして、んんん!!でも流れをザーっと駆け巡るには良かったかも。個人的には研究対象である写実について、少しでもネタがあれば…と思っていたが…。ロペスがわずか数行で終了でした。。。2018/11/14
analjustice
3
発売後すぐに購入したがようやく最近読了しました。何でこんなに時間がかかったかというと、面白くないからです。著者によると初めてのスペイン美術史本でかなりの労作のようですが、そんなことは読者には関係なく、重要なのは中身が良いかどうかだけです。文章がいまひとつでリーダビリティが低く、とにかく突っかかります。入門ということで美術愛好の初心者を対象にしているのでしょうから、もっと読みやすく面白い本に出来なかったのでしょうか、残念です。更に良い美術本を期待しています。2018/10/16
nago
2
特に20世紀の第二共和政→フランコ政権と政治・社会が推移するのに応じて、抽象芸術が変遷していく最終章が面白かった。冬に訪れる予定のソフィア王妃芸術センターが楽しみ。2024/10/02
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