内容説明
坂道と石段と石垣が多い町、夏流に転校してきたミチル。六月という半端な時期の転校生なので、友達もできないまま夏休みを過ごす羽目になりそうだ。終業式の日、彼女は大きな鏡の中に、緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つける。思わず逃げ出したミチルだが、手元には、呼ばれた子どもは必ず行かなければならない、夏の城―夏流城での林間学校への招待状が残されていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
239
薄目の本なので、本を読み終えてしまって、中途半端な時に、隙間を埋める様に仕込んでいたので、季節感無視のタイミングとなってしまいました。何なら昨日、今日はリアルに肌寒いし。で、本書ですが、本格夏の始まりの時期でありながら、涼やかな感じなの。“とても蒸し暑くて風もない”と、書かれている個所も御座いますけど、場の雰囲気が冷涼としているのよ。理由不明の焦燥感が立ち込めていると言うか。不思議な世界観でした。2022/10/07
りゅう☆
94
突然夏流城の林間学校に参加させられたミチル。「みどりおとこ」に案内され、女子6人での生活が始まる。そこには同じクラスの蘇芳もいた。3回鐘が鳴るとお地蔵様に手を合わせなければいけないとか、流れてきた花の色と数を記録するとか謎だらけ。塀の向こうの男の子が蘇芳と勘違いしたミチルに「酷い目に合わされる」と言う。そして一人いなくなり…。皆は何かを知っている。自分だけ知らない。次に消されるのは自分?これは恐怖だな。でも真実を知った時、悲しい現実に突き付けられるも全てに納得。そして塀の向こうでは何があったのか。八月へ。2020/08/21
りょうこ
92
恩田さんと言うだけで購入する気はあったのですが.... 思いのほか薄く..調べると続き物でもう1冊予定が...。2冊まとめてくれたらいいのになぁ。なんて思いながらも表紙の美しさに買ってしまった(笑) 初めはこれ....解決するのか?ハラハラしたが...。うん!2冊に分けた理由が分かって納得! なんか不思議な世界感で.. すごく記憶に残るお話でした! 私は大好きです!2018/12/16
かわゆきか
82
恩田陸さん久々に読んだ気がする。サクッと読めるボリューム。見え方によって想像が膨らんでいって実は、、、って感じが短い本の中でたっぷり楽しめました。2018/09/24
Makoto Yamamoto
75
坂道と石段と石垣が多い町、夏流に転校してきたミチル。『夏の人』いう題で絵を描く課題をもらって描くと、周りは緑色の人を描き、ミチルだけが違った絵に。 友達がほとんどできない中、絶対に行かなければならない林間学校の招待状を受けとる。 ミステリー仕立てで、どうなるかと思っているうちに思いがけない展開に。。。さすが恩田さんだと思った次第。2020/11/24
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