内容説明
最大の安全地帯は敵陣にあり!
本書は入玉の技術を、粘り強い棋風で藤井聡太七段の師匠としても有名な杉本昌隆七段が解説するものです。
入玉とは敵陣に玉が入ることで、将棋の駒の性質上、前に比べて後ろへの利きが圧倒的に少ないため、入玉するとその玉を詰ますことは非常に困難になります。その意味で入玉は将棋のルールを逆手に取った作戦だといえます。
しかしながら入玉するには相手の駒のバリケード突破し、さらに追いすがる敵の攻めから逃げ切らなければなりません。本書ではまずこの「入玉するための手筋」を解説しています。通常の駒の損得勘定からは考えられないような入玉ならではの手筋を体得してください。
入玉するための手筋があるなら「入玉を阻止する手筋」もあります。次の章ではこの入玉させない方法を解説しています。
さらに入玉将棋には玉と玉が向かい合う特殊な状況がしばしば発生します。この際の手筋は「相玉の手筋」で解説されます。
そして入玉を果たしても相手にも入玉され点数が足りなければ持将棋判定負けとなります。ここで使えるテクニックは「点数稼ぎの手筋」の章で解説しています。
このように、本書は入玉をめぐるテクニックをすべて網羅した内容となっています。
本書で「玉を上に逃げる」感覚をつかんでいただき、勝率アップに役立ててください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
PARO
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★3。難しいところは、盤に並べて確認した。入玉の将棋に興味があったので、読みました。再読することは無いと思う。2020/04/05
toshiyuki83
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トリッキーな手順が多く、今まで見たことのない手筋がたくさん。実戦に役立つ確率は低いけど、これで入玉の抵抗感はなくなった点でも役に立つ本。本書を読んで、困ったら上にはにげれるようになった2019/09/25
kinaba
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普通の将棋とは完全に別のゲームと化していて面白かった。2019/01/21
なななな
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入玉をテーマとしたユニークな棋書です。入玉を取り扱った本としては他に『入玉大作戦』がありますが、絶版となっており現在手に入る本では唯一無二の「入玉本」となっています。 さて内容ですが、各手筋が問題形式で紹介されており、安全に入玉する手筋のほか相手に入玉させない手筋も紹介されており、終盤に役立ちそうです。中でも入玉の点数を稼ぐ手筋は他の棋書ではお目にかかれないのではないでしょうか。105問という問題数は手筋本にしては物足りないとも感じますが、その分解説は丁寧だと感じました。実戦に役立つ本であると思います。2018/09/29
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