内容説明
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ベストセラー『世界で一番美しい元素図鑑』に続編が登場しました。元素周期表は物理世界の普遍的なカタログですが、われわれが日常生活で目にするのはたいてい元素ではなく分子です。原子は実にさまざまなやり方で互いに結びつきます。石鹸や溶剤、油脂、岩と鉱石、ロープと繊維、甘味料や香水など、本書はこの世界を形づくる無数の化学構造のなかから最も興味深く、美しいものを選び出し、華麗な写真とユニークな解説で探索します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちはや@灯れ松明の火
44
世界で一番美しい分子は何だろう。炭素と水素たった二つの元素がら生成される多種多様な化合物、凶暴なナトリウムと塩素がぶつかって穏やかな塩化ナトリウム誕生、名前も長けりゃ分子構造式も長いバルミチン酸トリアコンニタル。極性と非極性の両方を併せ持つ石鹸、綿と綿あめの差異はグルコースとスクロース、天然バニラと合成バニラを分ける放射能の有無。ヘロインはモルヒネの合成バージョン、世界最強毒物はボツリヌス菌の天然化合物、嫌われ者アスベストを凌駕する人の悪意。化学物質なんて毛嫌いしないでほしい、世界に息づく分子たちの図鑑。2019/08/24
たまきら
37
彼の元素図鑑が楽しくって楽しくって…(標本も欲しいなあ)さあ、そこに一歩プラスした分子図鑑を取り寄せました。化合物のルールが出だしに紹介されていてすごくわかりやすく、楽しく読み始めたんですが…うっ、これは英語で読んだ方が絶対面白いパターンだ…!化学はホント、英語圏が得で、私たちは漢字に置き換えないといけないから大変。…とはいえ、漢字圏の人間からするとこちらも慣れてしまえば面白いんですけど、好きな自分はともかく夫なんか炭素と水素で何でもできている、からもう目が泳ぎ始めてましたからねえ、も~。2024/05/29
ま
36
そうだったそうだった水素は手が一本、酸素は二本、炭素は四本。ここからが化学のはじまりですよ感。「元素図鑑」とはまた違った雰囲気だがグレイ節は健在。人間でいうと組織のメンバーをちょっと入れ替えたぐらいで社風は大して変わらないものだがそれが分子だと全く違った振る舞いを見せるから面白い。本書の発行時(2015年)にはまだ日本にヒアリは(確認されて)いなかったらしい。2022/06/26
かいゆう
35
『世界で一番美しい元素図鑑』が雑学的に読めたのに対して、こちらはちょっと難しい。全ての物質は、組成元素が違うのだと思っていましたが、CとHだけでできているものがこんなにもあるのだと驚きました。かと思えば、同じ組成でも結晶構造の異なる石があるとかビックリ。“酸”“オーガニック”“有機”とか、身近な言葉であるけれど説明できなかったものなど勉強になりました。様々な化学物質が作られていく中で、その効果や安全さが表示の通りなのかどうかを、消費者が正しく知る事は難しいのだなぁ。2015/12/04
いっちゃんず
34
じっくり読むことができなかったけれど一応登録。『世界で一番美しい元素図鑑』の続編。元素とは異なる分子の多様性に驚きつつ、美しい写真と所々複雑な分子図に見入る。分子の説明のための章立ても独特で、有機って何?とか、水と油とか、繊維とか、薬とか、甘味料とか、香料とか、色素とか。図書館で借りたんだけれど、これ欲しい!『〜元素図鑑』とセットにして、いつまでも楽しめそう!2016/02/18