内容説明
下田一の美妓で、明烏のお吉と人気の高かった娘に立った白羽の矢。お国のために、好いた男の夢のために、異人の許に送られたが、通商条約締結後、無惨に砕かれた女だけが残された。ハリスの許から暇を出されたお吉には、下田の町は居づらかった。愛しい鶴松が侍になっているはずの江戸へ、身を隠して行く。時代の嵐に巻き込まれ、男たちの明治維新に利用された女心。美しくて脆かった女の意地を切々と描く、著者初の時代長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねこ@にゃーにゃー
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30年くらい前に読んだ。頁をめくるごとに涙した。お吉のこころに私のに呼応した。引っ越しで見失って古本屋を探して回った。電子書籍の登場にあたり、リクエストを出して待っていた作品。今は涙は出ないけど、やっぱりお吉の感情に自分が重なる。作家の書き方なのだろうか。 国際結婚は今でも好奇の目でみられる。まして、白人がまったく日本にいなかった時代、お吉に対する「目」は酒でも口にしなければやり過ごせなかっただろう。お吉を売りにする人が多い中、心から温かく見ていた人たちが少ないながら存在したことが救いだ。2019/03/30
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