日本占領と「敗戦革命」の危機

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日本占領と「敗戦革命」の危機

  • 著者名:江崎道朗
  • 価格 ¥1,300(本体¥1,182)
  • PHP研究所(2018/09発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569841298

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内容説明

北朝鮮や中国の悲劇は、日本で起きたかも知れなかった――。日本の史上最大の危機は、昭和20年(1945)8月15日の敗戦直後に始まった。実は、敗戦で日本に平和が訪れたと考えるのは、大きな誤りなのである。そのとき日本は、周到に仕組まれた「敗戦革命」の危機に直面していたのだ。ルーズヴェルト政権の占領政策策定にコミンテルンのスパイが多数関与し、恐るべきプランを仕組んでいた。さらに戦時下の中国・延安では、日本共産党の野坂参三らが、日本兵捕虜を「革命工作員」にすべく、洗脳工作を行なっていた。アメリカと中国の双方で、日本を「共産化」するための工作が着々と進められていたのである。そして日本の敗戦と同時に、“彼ら”が日本にやってくる。“彼ら”はかねての計画通り、日本を解体するかのごとき占領政策を矢継ぎ早に実施し、巧みな言論統制とプロパガンダを行なっていく。さらに、日本共産党の活動を陰に日向に支援し、加えて、あえて日本を食糧危機・経済的窮乏に叩き込むような手立てを打ち続けた。つくられた窮乏と混乱のなかで、日本国民の不満が高まり、革命気運がどんどん醸成されていく。これまで占領政策について、アメリカを批判する日本人は多かった。しかし、そのような占領政策に、敗戦革命を狙うソ連および共産主義者たちの思惑と工作が色濃く反映されていたことを、どれほどの日本人が知っているだろうか。昭和天皇はじめ、当時、この危機に気づいていた保守自由主義者たちは、必死に反撃する。しかし占領下というあまりに制約が多い状況のなか、ついに時局は2・1ゼネストへ動き出す……。現代日本人が知らない「日本崩壊のギリギリの危機」を描き切る圧倒的力作! 【目次】より●序章 「敗戦で平和になった」という誤解 ●第一章 ルーズヴェルト民主党政権下での対日「敗戦革命」計画 ●第二章 中国共産党による対日心理戦争 ●第三章 戦時下での米中結託と野坂参三 ●第四章 近衛上奏文と徹底抗戦の謎 ●第五章 停戦交渉から逃げ回ったエリートと重光葵の奮戦 ●第六章 占領政策という名の日本解体工作 ●第七章 GHQと日本共産党の蜜月 ●第八章 昭和天皇の反撃 ●第九章 仕組まれた経済的窮乏 ●第十章 敗戦革命を阻止した保守自由主義者たち

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

南北

50
「コミンテルンの謀略と日本の敗戦」の続いて「ヴェノナ文書」から明らかになった敗戦前のアメリカの日本占領計画から朝鮮戦争の前までの時代を描いた本です。アメリカのウィーク・ジャパン派が中心となって日本に「敗戦革命」を起こそうとしていたものの昭和天皇や吉田茂らの保守自由主義者の努力とストロング・ジャパン派の巻き返しでかろうじて日本が共産主義政権になるのを防いだということです。もちろん状況証拠に過ぎないので、否定的な見方をする人もいると思いますが、米国も日本も決して「一枚岩」ではないのだと知っておくべきでしょう。2019/10/11

ゆきこ

33
第二次世界大戦中~戦後にかけて、日本に仕掛けられていた「敗戦革命工作」の実態と、その危機に昭和天皇をはじめとした日本の保守自由主義者たちがどう立ち向かっていったかを書いた一冊。この本に書かれている共産党のやり口を見ていると、共産革命工作は過去のものではなく現在進行形のものだと思わされます。平和に慣れすぎて思考停止に陥らぬよう、日々勉強せねばと思いました。「第8章昭和天皇の反撃」は特に必読です。多くの方に読んでもらいたい。2019/12/09

出世八五郎

25
初著書読了。旧ソ連崩壊により秘密文書公開で明らかになった真実。旧ソ連共産党が日米にスパイを潜り込ませ両国を戦わせた・・・本書は米国に潜り込んだ旧ソ連スパイが日本をターゲットに敗戦革命がどのように進んだかを叙述する。支那延安野坂参三から始まる。野坂参三ら共産主義者とGHQ内スパイが連携しゼネストなどで日本国民を渇望させて共産革命を得ようという計画。まるで消費税増税などで失われた30年間の現代日本と似ているが、→つづく2020/03/31

yukision

17
「北朝鮮や中国の悲劇は日本で起きたかもしれなかった」という帯にまず興味を惹かれ,読み進めるほどに衝撃を受けた。大戦前からソ連と在米スパイとの秘密通信を傍受したヴェノナ文書をはじめ,大量の引用元も掲載されており,脳内の戦後日本史が徐々に修正されるとともに,終戦後も何度も日本に危機が訪れていたのだと知り,ぞっとした。2019/02/13

17
戦慄を覚えた。学校で習ったのは、戦後国民生活が窮乏し労働争議が頻発したが、朝鮮戦争のおかけで高度経済成長を成し遂げた、ということ。全然違うじゃないか。昭和天皇の「人間宣言」だって真実は別の所にあったわけで、終戦後の歴史が闇に葬られているのは非常に問題だ。昭和天皇、重光葵、吉田茂、石橋湛山らのぎりぎりの戦いがなかったら、日本は東欧諸国と同じ運命を辿っていたわけだけど、その歴史をしっかり認識しないと、再び同じ目に会わないとも限らない。二分法による国民の分断から社会擾乱を引き起こす手法は今も生きているのだから。2018/10/28

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