光のうつしえ 廣島 ヒロシマ 広島

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光のうつしえ 廣島 ヒロシマ 広島

  • 著者名:朽木祥【作】
  • 価格 ¥1,155(本体¥1,050)
  • 講談社(2018/09発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062183734

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内容説明

真夏の夜、元安川に、人々は色とりどりの灯籠を流す。光を揺らしながら、遠い海へと流れていく――。68年前の8月6日。広島上空で原子爆弾が炸裂した。そこに暮らしていた人々は、人類が経験したことのない光、熱線、爆風、そして放射能にさらされた。ひとりひとりの人生。ひとりひとりの物語。そのすべてが、一瞬にして消えてしまった。朽木祥が、渾身の力で、祈りをこめて描く代表作!第63回小学館児童出版文化賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紫綺

116
「どうか、あなたたちの世代が生きる世界が平和でありますように。自由な心を縛る愚かな思想が、二度と再びこの世界に紛れこみませんように。健やかに成長され、生を全うされますように。」…はい、生きます!!(涙)無辜の民…決して傍観者にはなりません!!(涙)2013/11/23

しいたけ

108
「泣くこともできないほど空っぽになる」。「無辜の民」が突き落とされた、底なしの孤独。廣島の話だが、そこにとどまらず、空襲にあった各都市、沖縄、アジア、ユダヤ人、世界中の罪なき無辜の民にまで及んでいく。身近な小さな哀しみを丁寧に知っていくことが、世界の大きな問題に立ち向かう発端になる。「君たちはどうかこのまま加害者にも被害者にもならないで生きていってほしい。そして、決して傍観者にはならずに、あの戦争で起きたこと、廣島で起きたことを、伝えていってほしい」。児童書だからこその、思いが込められた良書。2018/08/21

chantal(シャンタール)

80
終戦から25年、中学生の希未たちは文化祭のために身近な人にあの日の事を尋ねる中で「被爆」と「被曝」の違いや、ずっと言葉に出来なかった辛さや悲しみを知る。許嫁をなくした吉岡先生は言う。「加害者になるな。犠牲者になるな。そしてなによりも傍観者になるな。」今でも世界中で無辜の人々が戦火の中で生命を落としている。亡くした人を悼み忘れない。「八月の光」でも朽木さんが伝えたかった事。前付の「世界中の『小山ひとみ』さんのために」の意味が分かった時には涙が止まらなくなる。色とりどりの灯籠が人々の想いを未来へと運んで行く。2021/10/31

かおりんご

63
児童書。今まで、色んな戦史を読んできたけれど、意識的に避けていたのが原爆もの。多くの無辜の民が犠牲となり、一瞬にして命を落としたり、長い間病に苦しんだりする姿をなかなか直視できなかったから。でも、戦後70年を迎え、語り継いでいく大切さを改めて感じた。人の数だけ、亡くなった人に対する思いや後悔の念、悔しさなどがある。それらを後世に伝えていくことが、直接戦争体験を聞くことができた私たちの使命だと思う。この本を、是非多くの人に読んでもらいたい。2015/02/25

chimako

62
読友さんの感想からの一冊。廣島がヒロシマになってしまったあの日とその後の日常を悲しい別れを中心に描いた物語。時は1971年。戦争がおわって26年経っても心の傷の癒えない人々。美術の先生は婚約者を亡くし、仕立て屋の須藤さんは息子を亡くし、おじいさんおばあさんは娘を亡くし、おかあさんは大好きだった人を亡くした。それぞれの心にしまい込んだ後悔や、やり場のない悲しみを乗せて灯籠が流れていく。被爆と被曝。まだまだ思い至らない事柄の多さに呆然とする。忘れないこと……それが今私たちにできること。2014/01/16

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