内容説明
「漣さんは〈役者〉として輝いたまま旅立った。俺がこうありたいと思う生き方がここにある」――ビートたけし
若き日に全てをかけた劇団・転形劇場の解散から、ピンク映画で初めて知った映像の世界、北野武監督との出会い、名監督たちと独自の世界を作り上げていった過程まで――。24時間営業俳優が語る俳優観と撮影秘話は深い余韻を残す。
大杉漣が残した未発表ノートをもとに、もう一つの顔を浮き彫りにする大杉弘美氏の特別寄稿付き。
現場で生ききった唯一無二の俳優の軌跡がここに。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
94
図書館で見かけたので読んでみた。2001年に単行本として出版された文庫本。大杉漣さん、亡くなったこととを思い出した。2018年だからもう7年。ピンク映画からスタートした役者、北野武の映画オーディションで評価を上げ以降多くの映画に出演。「300の顔を持つ男」や「カメレオン俳優」と呼ばれていた。北野武の映画はほとんど見ていないので彼の出演作を見てみたい。巻末の奥さんの胸の内が印象に残った。図書館本2025/08/08
まさきち
78
大杉さんは本当に役者が好きで、しかも役の大小にかかわらず真剣に取り組んできたのだなということがひしひしと伝わってくる一冊でした。それだけに亡くなられたことが本当に残念です。また巻末に収められた奥様からの寄稿に触れて、家庭においても素晴らしい人だったなということが感じられました。2019/12/26
nyaoko
74
大杉漣。なんてカッコイイんだろう。大きな大きな役者魂を、最後の最後まで燃やし尽くした人だった。映画もドラマに大杉さんの名前があると見ずにはいられないほど、私の中では主役以上の大俳優さんだった。巻末の奥様の文章はただただ、涙涙涙…。ご冥福をお祈りします。2018/11/10
Kazuko Ohta
35
正直言って、私は漣さんの演技を上手いと思ったことがありません。でもそこが好きだった。どんな役を演じていてもすごく普通で、素の漣さんもこんな人なんじゃないかと思えました。本書中に役柄と自分の境界をなくしたかったというようなことが書かれていて納得。「映るに足る働きをしているだろうか」。とんでもない、それの遥か上でした。個人的にいちばん記憶に残っているのは、『アベック モン マリ』(1999)のトイレに入る前にパンツを脱がないと用を足せない漣さん。そんなのを覚えていてごめんなさい。でも忘れません。大好きでした。2019/01/04
ばんだねいっぺい
29
北野組への参加の後、ドラマなんか出ると「どうしたんですか?元気ないですよ。」には、笑った。三池監督の「3号までは、確認されています。」にも。駆け抜けたんだな。かっこいいなと思った。奥さんの言葉に涙が零れる。2018/09/07
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