筑摩選書<br> 紅白歌合戦と日本人

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筑摩選書
紅白歌合戦と日本人

  • 著者名:太田省一【著】
  • 価格 ¥1,595(本体¥1,450)
  • 筑摩書房(2018/09発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480015860

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内容説明

今なお、四〇パーセント台の視聴率を誇る、紅白歌合戦。「紅白」の歩みは、私たち日本人の歩みでもあった。美空ひばり、坂本九、山口百恵、都はるみ、SMAP、美輪明宏……。大晦日の夜、時代を彩る歌手が一堂に会し、その年のヒット曲を、懐かしの歌を、心に残る名曲を歌い上げる。時代とともにそのあり方を変えながら、国民的テレビ番組であり続ける「紅白」に、私たち日本人は何を求めてきたのか。今日に至るまでの「紅白」の歴史をたどり直し、日本人の心の軌跡を描き出す渾身作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鉄之助

238
「これ(紅白の視聴)が正しい大晦日の過ごし方」と言ったのは1990年、総合司会の松平定知アナだった。最高視聴率81.4%のオバケ番組にも、実は”存続の危機”があったからこそ、この発言があったのだ。”国民的歌番組”の歴史を振り返りながら当時の日本人の”心の軌跡”が俯瞰できる好著だった。私にとってのハイライトは、1977年『夜に急ぐ人』を歌った ちあきなおみ。「何とも気持ち悪い歌ですね」と思わず言ってしまった山川静夫のコメントは今でも忘れられない。その意味を深く分析してくれた太田省一さん、ありがとう。2021/04/04

にゃおん

8
鈴木健二アナの「私に一分間時間を下さい」の名台詞、思い出しました! なんのかんの言っても、大晦日の定番ですよね、紅白歌合戦。☆今年の紅白は、案外面白いという副音声の解説を後で聞くために高品質で録画してみようかな。2014/12/26

西澤 隆

7
敗戦によって荒廃する故郷。高度成長期にどんどん上京して遠くを思う勤労少年から歌謡曲の失権も含めてのみんなの共通体験としてのテレビの失権などの中で、形を変えながらも一貫して紅白はバーチャルなコミュニティとして機能してきた。そんな視点で振り返る紅白は、かなり無理筋のこじつけもあるけれど(小田和正がビーイング系、はないでしょう(苦笑))ひとは現象をこう物語として説明していくのだという力業を見せて貰ったようで、読み応え十分。美空ひばりの節で紹介された彼女が歌うときの口の動きの鴨下信一さんの分析は興味を持ちました。2018/01/20

むっち

5
実は、昔からあんまり紅白歌合戦を見ていないし、なんとなく見ていたので、へえーそうなのかという感じで、途中からちょっと飛ばしよみ。ただこれだけの長い歴史の中で日本の社会の動きと紅白のあるゆるエピソードを関連づけて読み解く分析にはなるほどと思うところもありました。年代は全く同じだったが、安らぎを求める場所が解体されたり、失われた故郷に代わり仮装の安息地をテレビが作り出すという視点はなるほどと思いつつ、リアルな人間の営みにももっと見るべきエピソードもあるのではないかとつい思ってしまいます。それがあればうさんくさ2015/05/04

乱読家 護る会支持!

3
紅白と歌謡曲で振り返る戦後の大衆の変化。それぞれの時代のスターや楽曲がなぜ大衆に受け入れられたのか。。。意外に面白かった。2014/03/07

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