内容説明
両親の離婚、虐待、いじめ、家族の難病や障害――様々な問題を抱えた家庭で育ちながら、人並み以上の社会的成功を収める「スーパーノーマル」な人びと。その苦闘と克服の実態とは？ 人気心理学者が20年のカウンセリング経験と最新研究をもとに語る必読の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
lily
88
子供の頃に人に期待しないことを学んで大抵のことは赦せるようになったの。過去の偉人に応えを求めるようになって知ることが楽しくなってこんな人生も悪くないと思えるの。物事に対して疑い深くなるから思考するようになったの。そんな自分を慰められるようになったから周りに優しくなれるの。優しくなったから相手に連鎖するの。そうやって愛が繋がるの。2021/04/24
またの名
12
宇宙空間のような特別な場所というファンタジーを図書館に重ね避難所にして、面倒な家庭環境から逃れようとした女児。故郷のアイテムで辛い刺激を呼び起こされるスーパーマン、平凡なただの大学生なのに突然運命の激流に落ち込んだスパイダーマン、幼い頃の事件のせいで誰にも打ち明けられない秘密を抱え続けているバットマン…無敵のスーパーヒーローのように活躍して見える人々は実は、自覚なく辛いトラウマ的逆境を乗り越えるための努力によって超人とまで言わずともスーパーノーマルな才能を発揮していると説明。逆境は終わりではないという書。2019/11/30
kawamura
8
読んでいて苦しくなるほど，自分に似た経験をした人たちの物語が詰まっています． しかし，この物語の救いは，最後の章に集約されるのでしょう． 救済とは愛であり，そしてつらい経験をした人には，自分のやるべきことは分かっている． それは，自分がしてほしかったことを誰かにしてあげること，自分から手を差し伸べていくことなのだ，ということです． 2019/06/22
ワイルドストロベリー
7
恐ろしい出来事は生き延びるために重要な情報を与えてくれるため心に深く刻み込まれる傾向にある。『悪いことは良いことよりも強い』これは思い当たる節がある。子供時代をどう過ごしたかは成長すればするほど個人の人生に影響を及ぼさないことが明らかになった。というのは以外だった。子供時代の環境よりも個人の資質だというところに救いがあると感じた。2018/10/14
YVI
5
生涯に渡り、自分を勇気付けてくれるであろうと思える本に出逢った。最後の２章はこれからも何度も折に触れ読みたい。2020/10/27
