内容説明
お母さんライターが、日本の「道徳」のタブーに踏み込み、軽やかに解体!歴史をさかのぼり、母性幻想と自己犠牲への感動に満ちた「道徳観」がいかにつくられたか明らかにする。
2018年、小学校で道徳が正式教科に……!
歴史を遡り、日本の「道徳」がつくられた過程と、母性幻想と自己犠牲に感動を強いる「道徳教育」の問題点をあぶり出す。
『女の子は本当にピンクが好きなのか』著者最新刊、いま誰もが読んでおくべき、日本の「道徳」解体論!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たかこ
92
深かった。勝手にお母さんが真面目に生きすぎなくてもいいよ、みたいな本かと思って読み始めたら…とても学術的な本でした!道徳教育の歴史、特に明治後期からの国家の思惑が教育に反映されていく様は読んでいて圧巻。そういう時代をへて、今の私たちがあるんだな、としみじみ。明治32年の高等女学校令からの「良妻賢母教育」に始まり、母性の神聖化、「伝統」「自己犠牲」の母性幻想。母性礼賛から国の青年兵士の滅私奉公、燃ゆる愛国心、国家主義への転化…。教育は国家が主導するものだけれども、教育の在り方が人を育てるんだよね。2023/09/06
Miyoshi Hirotaka
51
かつて読書の楽しみは読み聞かせによる家族での分かち合いだった。識字率の向上と出版点数の増加により、読書は音読から黙読へと変化した。しかし、これにより、伝統的規範に抗い、個人としてものを考える「自我に目覚めた人間」を多数生み出した。一方、彼らは「煩悶青年」とか「堕落女学生」となり、問題も発生。このため文学者が黙読時代に相応しい作品を創作、児童文学の基礎を築いた。テーマは、立身出世、良妻賢母、滅私奉公など。戦後は、この分野にも左右の対立が持ち込まれ、国語教科書を舞台に作品の削除や表現の差し替えが行われている。2019/10/17
おかむら
51
我が子に無償の愛を注ぐ母のイメージ(道徳観)はどのように作られたのかを検証。明治時代から文献を調べる不道徳なのに真面目な内容だけど所々にはさまるツッコミが楽しい。そして最近多くの小学校でやってるらしい二分の一成人式、気持ちわりー。我が子のときに無くて助かった。なんでみんなそんな感動して泣きたいの? とあらゆる式で泣いたことがない私はかねがね不思議。2018/11/25
おさむ
42
題名に偽りあり(特に副題)ですね。明治、大正期の児童文学の歴史を検証して、いかに「道徳」が作られたかを説くという比較的真面目な内容です。軽い気持ちで本を読むと、裏切られるかも。私達がよく知る桃太郎や浦島太郎といった昔話すらも、さまざまな改ざん(?)が重ねられているというエピソードはなかなか興味深い。ただ、二分の一成人式や巨大組体操の話など多くの話題をてんこ盛りし過ぎており、逆に散漫になってしまっているのがちと残念。斜め読みでした。2018/11/13
天の川
41
明治以降の道徳教育の変遷を検証している。時代の空気によって如何様にも変わる価値観。凶暴な桃太郎チームが正義の味方に、新見南吉の「ごんぎつね」は南吉の初校に鈴木三重吉が加筆修正、子どものために自己犠牲する母親像はいつ生まれたのか…一つ一つの検証が面白かった。最近は「二分の一成人式」というのが流行っているとか…知らなかった。「道徳」が評価の対象教科となったけれど、答えは一つではない。読メの感想を見ても、同じ本について、人それぞれ感じ方が様々なように、多様な意見、多様な価値観を大事にしてほしいなと思う。2019/06/27
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